鳳来寺山、湯谷富士
2022.05.12
鳳来寺山 695m 湯谷富士 406m
◎ 山行情報
山行日 2022年4月28日(木) 曇りのち晴れ
山頂所在地/山域 愛知県/東海
アクセス/出発地 車/湯谷温泉駐車場から周回
行程詳細 湯谷温泉駐車場(8:15-8:30)→ 間伐道ウツギノ線起点(8:40)→ 間伐道ウツギノ線終点(8:57-9:00)→
湯谷峠(9:11)→ 行者越(9:22)→ 鳳来山東照宮(9:55-10:05)→ 鳳来寺(10:08-10:10)→
奥の院(10:33-10:36)→ 鳳来寺山山頂(10:45-10:50)→ 瑠璃山山頂(10:55-11:00)→
鳳来寺山山頂(11:04)→ 天狗岩(11:22)→ 鷹打場分岐(11:41)→ 鷹打場(11:43-12:23)→
P577東分岐(12:28)→ P446(13:25-13:30)→ 天使の踊り場(13:52-13:54)→
サイコロ岩(13:59)→ 湯谷富士山頂(14:06-14:18)→ 養乙女踏切(14:52)→ 湯谷温泉駐車場(15:12)
所要時間/距離 行動時間:5時間15分 休憩時間:1時間27分 合計:6時間42分/13.2km
服装/装備 長袖山シャツ、半袖シャツ、トレッキングタイツ、トレッキングパンツ、登山靴、トレッキングポール
GPSログ GPX KML 標高CSV 商用以外であれば自由に利用できます。
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この地図は、国土地理院発行の電子地形図(タイル)を複製したものです。 無断転載を禁じます。 |
ルート図
◎ 山行記録
8:15 湯谷温泉駐車場に到着(写真)。
北側が普通車、南側は大型車の駐車場になっている。中央にトイレがある。 ポツポツと雨が落ちているため、一瞬中止の2文字が頭をよぎるが、午後から晴れる予報を信じて準備を始める。
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8:30 湯谷温泉駐車場を出発。
トイレ先の大型車駐車場奥から鳳来地道に降りる。5分ほどで鬱蒼とした林に入り、さらに5分足らずの分岐(写真)で左の間伐道ウツギノ線(始点)に入る。 砂利道のゆるやかな登りから石がゴロゴロし歩き難くなる。
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8:57 間伐道ウツギノ線終点に到着(写真)。小休止。
傍らに間伐道ウツギノ線終点のプレートがある。実質ここが登山口になるのだろう。
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9:00 間伐道ウツギノ線終点を出発。
一気に狭くなった道は苔生した石畳と鉄の階段が続き(写真上)、しばらくしてシャガ(写真下)の群生地をゆるやかに登るようになる。
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東海自然歩道が合わさる湯谷峠(写真)で左に三河大野駅ヘの道を見送り、すぐに県道524号線に平行し陸橋を越える。
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石段を交えて登り、行者越歩道橋を渡ると行者越起点の岩場(写真)に出る。真下に立つと垂直に見える岩壁にワイヤーが張られ、数体の石仏が祀られている。直進方向に巻き道(正式な登山道?)が延びるが、ここは当然岩壁に挑戦する。
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一番下の石仏の左から取り付く(写真)。切立ってはいるものの、デコボコして手掛かり足掛かりが豊富で、見た目ほど難しくはない。ルート取りは自然に石仏の傍を通過するようになる。
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上部に来るとミツバツツジ(写真)が満開で、背後には高土山や瀬戸山、浅間山、弓張山など東三河の山並みが広がる。 登り切るとベンチのある休憩場で、右から巻き道が合わさる。
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登山道から数メートル外れた夫婦岩(写真)を過ぎ、ベンチのある休憩場で右に折れると、なだらかな尾根道が続く。
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石段の下りから傍らに道標の立つタンク(写真)を左に降り、舗装路を右折すれば東照宮の石段下に着く。
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9:55 鳳来山東照宮に到着(写真上)。参拝。
石段を上がり登山の安全を祈願する。日光、久能山と並ぶ三大東照宮だけあり、拝殿は小振りながら荘厳な佇まいで、何本もの樹齢300年以上の杉の巨木に囲まれている。 縁起物の寅童子(起き上がり小法師)(写真下)がデンと置かれている。
10:05 鳳来山東照宮を出発。
石段を降り右に進む。トイレを過ぎると、すぐに鳳来寺本堂に着く。
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10:08 鳳来寺に到着(写真)。小休止。
大きく立派な本堂で、前には休憩所兼見晴台がある。本堂の左上に見えている岩壁は鏡岩(写真)のようだ。 ここは長居をせず、すぐに出発する。
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10:10 鳳来寺を出発。
本堂左の石段を上がり、鳳来寺鎮守堂で折返し、鳳来寺旧本堂の左を進むと、鳳来寺開祖の石造利修仙人像(写真)が安置された岩窟に出る。
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急な階段をジグザグに上がり(写真)、山腹をトラバースするように進む。 細い滝が落ちる不動堂の先で沢を横切ると、ほどなく南に延びる尾根上の奥の院に着く。
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10:33 奥の院に到着(写真)。小休止。
建物は崩れかけてロープで立入出来ないようになっている。2006年のときとは比べようもない、残念な状態だ。 左に回り込み展望所に出るが、ガスって遠景は望めない。
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10:36 奥の院を出発。
登山道に戻るとすぐにこれも朽ちかけた休憩所前を通り、露岩の尾根をゆるやかに登る。尾根上の大岩を右に回り込み乗り返すと、階段状の露岩の急登(写真)から鳳来寺山山頂に飛び出す。
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10:45 鳳来寺山山頂に到着(写真)。小休止。
岩のピークでそれほど広くはない。木々に囲まれ展望はない。 一人いた登山者が下山したため山頂を独占めする。
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10:50 鳳来寺山山頂を出発。
棚山高原・宇連山方面に進む。途中ギンリョウソウ(写真)を見つけた。
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階段を上がり、左の岩(写真)を攀じ登る。
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10:55 瑠璃山山頂に到着(写真)。小休止。
登った場所は平な岩場で、すぐ横に一段高い岩場がある。山頂を示すものが何もないので定かではないが、ここが瑠璃山山頂だろう。
見晴らしが良さそうだが、ここに上がる勇気はなかった。。。
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11:00 瑠璃山山頂を出発。
鳳来寺山山頂から自然観察路に入る。 岩混じりの稜線をたどり、朽ちかけた東屋が見えると天狗岩(写真)に出る。何が天狗岩なのか良く分らないまま先に進む。
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すぐに南アルプス展望台(写真)に着くが、ガスで遠景は望めない。
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ケルンの積まれた巫女石と高座石(写真)を過ぎ、P577の東で南に延びる尾根に乗る。
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湯谷富士への分岐を確認するつもりが、見つけられないまま鷹打場分岐(写真)まで来てしまった。 探勝路を右に見送り、ほどなく鷹打場に出る。
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11:43 鷹打場に到着(写真右)。昼食。
南側が大きく開け、高土山や鳶ノ巣山、天日山、瀬戸山、浅間山、弓張山、城山、大森山、富幕山など東三河の山並みを一望する(写真下)。
展望を楽しみながらノンビリと昼食を取る。 わずかながらミツバツツジやホソバシャクナゲが咲いている。
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12:23 鷹打場を出発。
鷹打場分岐を過ぎ、P577の東で湯谷富士への分岐(写真)を見つける。道標はなく、往路からは戻るように薄い踏み跡が稜線上に延びているため、死角になっていたようだ。傍らに置かれた東海自然歩道の道標が目印になるだろう。 すぐに北側の稜線をたどるようになり、時折岩場を交えて進む。
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10分あまりで大岩に行き当たり左へ巻き、稜線に乗り返すが再び大岩(写真)に行き当たり左へ巻く。
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尾根に乗り返す手前で「弁慶の立ち往生」の道標(写真上)を、稜線上では「一ノ谷」の道標(写真下)を見て岩の稜線をたどって行く。
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山域の伝説や歴史の書かれた看板のあるピーク(写真)に立つ。
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短い急下降から鞍部で三度大岩に行き当たり、三度左に巻く。目印を拾いながら稜線に復帰するが、これが激急登(写真)で一苦労する。大きく回り込み過ぎたのか?いや、目印を拾いながらだったので、間違っていないはず。。。 ゆるやかな岩の稜線からシダが目立つ急登となり、「もののけの森」の道標を見てポンとP446に飛び出す。
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13:25 P446に到着(写真上)。小休止。
ここにも伝説や歴史の書かれた看板が2枚ある。木に巻かれたテープに「サイコロ岩」「湯谷富士」の方向が記されている(写真下)。
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13:30 P446を出発。
頻繁に出てくるホソバシャクナゲ(写真上)を見ながら稜線をたどり、四度行き当たった大岩の傍らの木に巻かれたテープ(写真下)に書かれた「天使の踊り場」に立ち寄る。
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13:52 天使の踊り場に到着。小休止。
小広い岩場で天気も回復して展望が良く、、宇連山(写真上)や三ツ瀬明神山(写真中)が見えている。 木に天使の鐘(写真下)が吊り下げられている。
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13:54 天使の踊り場を出発。
大岩に戻る。根元に小さな岩(写真上)があり、足を乗せるなと書かれている。 ロープを伝って降りて振り返ると、その理由がわかった。今にも崩れ落ちそうになっている(写真下)。
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岩壁の左下を抜け稜線に上がり振り返ると、木にサイコロ岩の道標が。。。上に乗っかっている角張った岩のことだろう(写真)。 この先は比較的おだやかに稜線をたどり湯谷富士に着く。
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14:06 湯谷富士山頂に到着(写真)。小休止。
ここも木々に囲まれ展望はない。手作りの山頂標識が何枚か付けられている。
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14:18 湯谷富士山頂を出発。
南に延びる尾根を下るとほどなく分岐に出て、左にすぐで「シシ神と話せる電話」(写真)がある。鳳来寺山や鳳来湖はもののけ姫のモデルになっているとか。。。で、この電話なのだそう。。。
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分岐を右に取り、シダの目立つ道をひたすら下る。途中踏み跡が不明瞭な場所はピンクテープを拾いながら下る(写真)。
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電話から25分ほどで突然眼科に線路が現れ、ちょうど電車が通過した。線路脇に降り立ち踏切を渡る。
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14:52 養乙女踏切に到着(写真)。
飯田線沿いの道をひたすら駐車場へ向かう。
15:12 湯谷温泉駐車場に到着。
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◎ 感想
2006年に通常のルートで登っているので、今回は湯谷から周回するルートを選択。鷹打場からは北側の尾根を歩いてみることにした。
駐車場に着いた頃はポツポツと雨が落ちていて、中止も考えたが、午後から晴れの予報を信じて出発する。気温はそれほど高くなかったが、湿度が高くアッという間に汗まみれになってしまった。
東照宮までは短い林道からシャガの群生する登山道、行者越の岩場など、変化のあるルートを楽しめた。行者越の岩場は手掛かり足掛かりが豊富、ワイヤーも張られそれほど難しくはない。
登山の安全を祈願した東照宮からは鳳来寺本堂、開祖の利修仙人像、不動堂、奥の院など史跡を楽しみながら鳳来寺山に立つことができる。鷹打場以降は概ね稜線上をたどるが、踏み跡は不明瞭で目印も少ないので、GPSがあると安心。特に3箇所の大岩を巻く道は、ちょっと分り難い。
この日は曇り空で展望はあまり期待してなかったが、それでも天使の踊り場では晴れ間が出て、宇連山や三ツ瀬明神山などが見られた。
一方、花はミツバツツジやホソバシャクナゲ、ギンリョウソウ、シャガなどを見られた。
曇り空の平日にもかかわらず鳳来寺山までは5組ほどの登山者と出会った。さすが人気の山で、鷹打場で昼食中に1人の登山者が訪れたが、以降は誰にも会わなかった。