天狗岳(積雪期)
2021.09.11
天狗岳 2,646m(積雪期)
◎ 山行情報
山行日 2020年4月3日(金) 快晴のち晴れ
山頂所在地/山域 長野県/八ヶ岳連峰
アクセス/出発地 車/天狗岳登山口駐車場(唐沢鉱泉)から周回
行程詳細 天狗岳登山口駐車場(6:30-7:09)→ スノースパイク装着地点(7:19-7:23)→ 渋ノ湯・唐沢鉱泉分岐(8:07)→
黒百合ヒュッテ(8:36-8:50)→ 中山峠(8:56)→ 天狗岳分岐(9:30)→ 天狗の鼻(9:45)→
東天狗岳山頂(9:47-10:01)→ 西天狗岳山頂(10:16-10:33)→ 第二展望台(10:54-10:57)→
第一展望台(11:13-11:27)→ 唐沢鉱泉分岐(11:49)→ 西尾根登山口(12:18)→ 天狗岳登山口駐車場(12:21)
所要時間/距離 行動時間:4時間6分 休憩時間:1時間6分 合計:5時間12分/9.1km
服装/装備 アウタージャケット、長袖アンダーシャツ、長袖シャツ、トレッキングタイツ、雪山パンツ、雪山登山靴、アイゼン、
ピッケル、トレッキングポール
GPSログ GPX KML 標高CSV 商用以外であれば自由に利用できます。
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この地図は、国土地理院発行の電子地形図(タイル)を複製したものです。 無断転載を禁じます。 |
ルート図
◎ 山行記録
6:30 天狗岳登山口駐車場に到着(写真)。
到着時は奥に3台だけ。朝食、準備中に3台ほど到着。 駐車位置には残雪があるが、途中の道路に雪はないので、この日はノーマルタイヤでも問題なし。 ただ、夜間凍結などの可能性があるので、スタッドレスが安心だろう。
別荘地を抜けると未舗装路となり、角名川を越えるとやや傾斜のキツイ曲がりくねった道が続く。2005年9月に来ているが、まったく記憶がなかった。そのときはカローラレビンなので、こんなダートを走れば覚えていそうなのだが。。。 圧雪くらいならプリウスE-Fourで問題なさそうだが、アイスバーンだと登れるだろうか?微妙かも。。。
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7:09 天狗岳登山口駐車場を出発。
唐沢鉱泉前先の分岐(写真上)を直進する。右は展望台経由で西天狗岳に至る。 ナメ滝への道を左に見送り、角名川を越える。 いきなり岩と雪とアイスバーンのミックスが続く(写真下)。
7:19 スノースパイク装着地点に到着。
滑ってこける前にスノースパイクを履く。
7:23 スノースパイク装着地点を出発。
シラビソ林の中をトラバース気味にゆるやかなに登る。ほとんど雪のない場所もあるが、概ね雪とアイスバーンのミックスが続く。 沢に架かる短い橋を2度渡り、広々としたなだらかな尾根から凍りついた細い沢を越えると、ほどなく渋ノ湯・唐沢鉱泉分岐に出る。
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8:07 渋ノ湯・唐沢鉱泉分岐に到着(写真)。
少し先で沢を渡り返し、しばらく沢沿いをたどる。 何箇所か凍りついた場所があり、スノースパイクを履いて正解だった。
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8:36 黒百合ヒュッテに到着(写真)。小休止。
2人の登山者が休憩している。 一息入れてからトレッキングポールからピッケルに変え、スノースパイクから12本爪アイゼンに履き変える。
8:50 黒百合ヒュッテを出発。
天狗岳に向かう。平坦なシラビソ林をたどり岩が露出する中山峠に出る。
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天狗の鼻、西天狗岳
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8:56 中山峠に到着(写真上)。
右へゆるやかにたどり、雪壁を短く急登し稜線に乗ると、突然双耳峰の天狗岳(写真下)が目に飛び込んでくる。
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しばらく左が切れ落ちた断崖状の尾根をたどると、前方に広々とした急斜面が広がる。 1人の登山者が登っているのが見える(写真)。
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少ししてその急斜面に取り付き、トレースをたどりながらフラットフッティングにスリーオクロックを交えて登る(写真)。
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岩の露出したすりばち池・黒百合平分岐からは頭上に見えている天狗の鼻を目指して登る。 途中から岩場を右に巻いて登り、岩場の間(写真)を急登する。ここが最大の難所で、ピッケルのピックを使い、アイゼンの前ヅメを蹴り込みながら登る。 岩峰を回り込むと前方に東天狗岳山頂が姿を現す。
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天狗の鼻を右から巻くが、右が切れ落ち、ちょっと気を使うトラバース(写真)が続く。 天狗の鼻の直下を急登し、コースロープ沿いから岩場を縫うように登れば、ほどなく東天狗岳山頂に出る。
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9:47 東天狗岳山頂に到着(写真右)。小休止。
先ほど急斜面を登っていた登山者が休憩中で、少しして西天狗山頂から1人登ってきた。 山頂は岩が積み重なり雪は少ない。 360度の大パノラマが広がり、南から南八ヶ岳、南アルプス、中央アルプス、西天狗岳、乗鞍岳、北アルプス、霧ヶ峰、美ヶ原、北八ヶ岳、頸城山塊、浅間連峰などを一望する(写真下)。 風がほとんどなく、ノンビリと景色を楽しむ。
南八ヶ岳:硫黄岳、赤岳、中岳、阿弥陀岳、赤岩の頭、根石岳、箕冠山、編笠山。 南アルプス:鳳凰山(薬師岳、観音岳、地蔵岳)、高嶺、間ノ岳、北岳、アサヨ峰、甲斐駒ヶ岳、 仙丈ヶ岳、鋸岳。 中央アルプス:安平路山、越百山、仙涯嶺、南駒ヶ岳、赤梛岳、空木岳、東川岳、熊沢岳、檜尾岳、宝剣岳、中岳、木曽駒ヶ岳、麦草岳、茶臼山、 大棚入山。 乗鞍岳:高天ヶ原、大日岳(奥の院)、剣ヶ峰、摩利支天岳、富士見岳、恵比須岳、大黒岳、大丹生岳、四ッ岳、十石山。 北アルプス:奥穂高岳、涸沢岳、北穂高岳、南岳、中岳、大喰岳、槍ヶ岳、常念岳、横通岳、大天井岳、鷲羽山、燕岳、爺ヶ岳、布引山、鹿島槍ヶ 岳、五竜岳、白岳、唐松岳、不帰ノ嶮、鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳、小蓮華山、船越ノ頭、乗鞍岳。 浅間連峰:御飯岳、笠ヶ岳、西篭ノ登山、東篭ノ登山、水ノ塔山、高峯山、黒斑山、仙人岳、剣ヶ峰、前掛山、浅間山。 その他:草津白根山、岩菅山、裏岩菅山、烏帽子岳、横手山。
乗鞍岳 |
北アルプス南部 |
北アルプス北部、蓼科山 |
浅間連峰 |
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10:01 東天狗岳山頂を出発。
岩だらけの稜線を下り東天狗岳へ向かう。 鞍部に降り立つと雪は豊富になり、トレース(写真)が西天狗岳山頂へと延びる。 ゆるやかな登り返しから徐々に傾斜が増し、直下の50mほどを喘ぎながら登る。
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10:16 西天狗岳山頂に到着(写真右)。小休止。
なだらかで広々とした山頂は雪に覆われ、東天狗岳とは対比をなす。 東天狗岳に負けず劣らず展望が良く、東から天狗の鼻、東天狗岳、奥秩父山塊、南八ヶ岳、南アルプス、中央アルプス、乗鞍岳、北アルプス、霧ヶ峰、美ヶ原、北八ヶ岳、頸城山塊、浅間山塊など、日本の主立った名山が軒を連ねる。 東天狗岳で撮り損ねた奥秩父山塊や戸隠連峰、頸城山塊、そして西天狗岳に隠れていた御嶽山をカメラに収める。
奥秩父山塊:山宝山、甲武信ヶ岳、木賊山、小川山、国師ヶ岳、朝日岳、金峰山。 北八ヶ岳:蓼科山、北横岳、縞枯山、茶臼山、大岳。 頸城山塊:新潟焼岳、火打山、妙高山。 戸隠連峰:戸隠山、高妻山。
東天狗岳 |
奥秩父山塊 |
中央アルプス、御嶽山、乗鞍岳 |
蓼科山、頸城山塊 |
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10:33 西天狗岳山頂を出発。
西尾根に入る。下り始めはなだらかなハイマツ帯だが、すぐに岩とハイマツがミックスした急下降(写真)に変わる。岩やハイマツの枝にアイゼンの爪が引っかかりやすいため、注意しながら下って行く。 10分ほどでシラビソ林に入ると、ゆるやかな良く締まった雪道の下りに変わる。
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10:54 第二展望台に到着(写真)。小休止。
展望台と言うだけあり、箕冠山から硫黄岳、横岳、赤岳、中岳、阿弥陀岳、峰の松目、鳳凰山、北岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳、白岩岳、釜無山、入笠山、空木岳、木曽駒ヶ岳などを一望する。 ただ、山頂での大パノラマを見た後では、やはり物足りなさが残る。
10:57 第二展望台を出発。
すぐ先のピークを越え、ゆるやかに下る。いったん右に外した尾根に乗り返すと、ほどなく細い尾根の先が開ける。
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11:13 第一展望台に到着(写真)。昼食。
第二展望台より開けている。 露出した岩をベンチ代わりに昼食を取る。
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11:27 第一展望台を出発。
雪とアイスバーンのミックスが続く樹林帯(写真)をひたすら下る。
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11:49 唐沢鉱泉分岐に到着(写真)。
直進は枯尾の峰方向。 Uターン気味に右に下り折り返すと、長くゆるやかなトラバースが続く。 10分あまりで折返しの下りに変わり、広々とした沢に降りて行く。
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沢が凍り付き、下を水が流れるアイスバーン(写真上)を慎重に下ると、眼下に角名川に架かるゃくなげ橋と左奥に唐沢鉱泉(写真下)が見えてくる。
12:18 西尾根登山口に到着。
林道を左に進む。
12:21 天狗岳登山口駐車場に到着。
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◎ 感想
天狗岳は2005年9月に唐沢鉱泉から反時計回りに周回、2014年2月に渋御殿湯から往復と今回で3回目になる。
暖冬と早春ということもあり、全体に雪が少ないのは予想していたが、これほどアイスバーンがあるとは思わなかった。
登山口から渋の湯・唐沢鉱泉分岐までと第二展望台から登山口までアイスバーンだらけ。アイゼンなしでスタートしたが、岩と雪とアイスバーンのミックスに10分ほどでスノースパイクを装着。黒百合ヒュッテから12本爪アイゼン。下山は12本爪アイゼンで通した。
樹林帯の中はもちろん、山頂でも風がほとんどなく、ノンビリと360度の大パノラマを満喫した。八ヶ岳連峰から奥秩父山塊、南アルプス、中央アルプス、北アルプス、頸城山塊、浅間連峰といつまでも見飽きない。
西天狗岳山頂からの下り始めの岩場は雪が少なく歩き難いが、樹林帯の中は良く締まった雪の稜線を気持ち良く下る。
雪山初心者には、道路に雪がなくアプローチしやすい今が登り頃かも知れない。
◎ 日帰り温泉
信州原村 八ケ岳温泉 もみの湯
平日ということもあり(新型コロナの影響も?)、入浴客は3〜4人ほどで、ノンビリ汗を流す。
泉質はナトリウム-硫酸塩・塩化物ということで、それほど温泉温泉してなくサラッとした肌触り。
内風呂と露天風呂、サウナと極標準的。広々とした休憩室あり。
リピートあり。