五宗山 1,633.8m
◎ 山行情報
山行日 2020年11月6日(金) 晴れ
山頂所在地/山域 山梨県/甲信越 天子山地
アクセス/出発地 車/椿草里空き地から周回
行程詳細 椿草里の空き地(7:13-8:16)→ 登山口(8:22)→ 鉄塔(8:44-8:49)→ P1024(大垈分岐)(9:35)→
P1213(10:13)→ 五宗山山頂(11:06-11:36)→ P1432(12:09)→ 五宗山南尾根送電鉄塔(12:23-12:30)→
P1377(12:38)→ 五宗山分岐(13:20)→ 三石山登山道分岐(13:49-13:54)→ P819.3(14:09)→
P725(14:22)→ 椿草里の空き地(15:14)
所要時間/距離 行動時間:6時間11分 休憩時間:47分 合計:6時間58分/12.5km
服装/装備 長袖山シャツ、半袖シャツ、トレッキングタイツ、トレッキングパンツ、登山靴
GPSログ GPX KML 標高CSV 商用以外であれば自由に利用できます。
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この地図は、国土地理院発行の電子地形図(タイル)を複製したものです。 無断転載を禁じます。 |
ルート図
◎ 山行記録
7:13 椿草里の空き地に到着(写真)。
朝食を取りながら登山口まで偵察。 登山口近くに民家が3件ほどあり、1件には生活感があるが、住民はいるのだろうか。
出発まで1時間以上空いているのは、7時45分に出発したが、登山口を過ぎピンクテープに引っ張られて渓流を越え、P716方面に向かってしまい、戻って出直したから。
ナビでこの空き地を指定したが見当外れの、県道9号線の東の脇道に到着した。おそらく椿川沿いの林道が地図に出てこないためだろうと思うが、スマホのGoogle マップで確認しながら走った。 また、林道は狭く、擦れ違いはかなり困難。
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8:16 椿草里の空き地を出発。
林道を先に進み、林道三石山線を横切る。 民家前を過ぎると舗装が途切れ、左に上がる(写真)と登山口がある。
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8:22 登山口に到着(写真)。
林に入るとすぐに尾根に取り付き、短く急登し尾根に乗る。
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ピンクテープと薄い踏み跡(写真)をゆるやかにたどり尾根を右に外して行く。
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倒木をくぐった先で折返しの登りからあらためて尾根に乗り直し急登する。途中には送電鉄塔巡視路のものと思われる、埋もれかけた階段(写真)がある。
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8:44 鉄塔に到着(写真)。小休止。
暑くて大汗をかき、長袖山シャツを脱ぐ。 南東側が開け紅葉に染まる山腹を一望する。
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8:49 鉄塔を出発。
すぐ上は成長し過ぎた蕨の群生地(写真)で、完全に踏み跡が途絶える。
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その蕨を掻き分けて前方の林に入る。目印も踏み跡もないので、ひたすら尾根筋をたどる(写真)。
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途中から砂礫の上に落ち葉が積もった路面(写真)になり、踏み込むとズルズルと滑り歩き難い。 少しでも傾斜がゆるく登りやすい場所を選び急登する。 傾斜がゆるみ始めると、前方に稜線が見え隠れしてくる。 稜線に乗り右へ道を取ると、ほどなく左前方にテープの巻かれた木が見えてくる。
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9:35 P1024(大垈分岐)に到着(写真)。
木に巻かれたテープは大垈方面の道を示しているようだ。
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ゆるやかに稜線をたどると、この日初めて見出標(写真)が出てくるようになる。見出表を拾いながらたどれば間違いはないので心強い。
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急登から倒木群を右に避けて登り、ピーク(1190m)を越える。 ところどころで紅葉(写真上)を見ながらP1213あたりの倒木(写真下)を過ぎる。
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手付かずの自然林といった趣の稜線(写真)が続く。
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何度か岩混じりの急登(写真)を交えて登り、ゆるむとほどなく林の中の五宗山山頂に着く。
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11:06 五宗山山頂に到着(写真上、下)。小休止。
広々とした山頂に手作りの山頂標識(写真下)が幾つかと、三角点がある。 コメツガの疎林の中で展望はほとんどなく、東側に富士山が見えるが木が煩い。 ジッとしていると半袖ではちょっと肌寒く、長袖山シャツを着る。
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11:36 五宗山山頂を出発。
山頂の一角をゆるやかに南西にたどり(写真上)、境界杭に行き当たったら南の尾根(写真下)に乗りひたすら下って行く。
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富士山 |
西側の樹間に南アルプスが見え隠れするが、決定的な展望はない中、P1432手前で東側が開け富士山(写真)が姿を現わす。ここが唯一クリアに富士山が見られる場所だ。
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踏み跡はないが、木に付けられた赤いペイントと見出標(写真)を拾いながら尾根通しに下る。 突然前方が開け、送電鉄塔が見えてくる。
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12:23 五宗山南尾根送電鉄塔に到着(写真)。小休止。
鉄塔周囲の木々が広く伐採され、大きく開けた西側に展望が広がる。少し高圧線が煩いが、身延山地から南アルプスの山々を一望する展望は、なかなか見応えがある。
身延山地〜下十枚山、十枚山、大光山、奥大光山、バラの段、大無間山、八紘嶺、希望峰、七面山、身延山、富士見山など。 南アルプス〜赤石岳、荒川岳、塩見岳、農鳥岳、間ノ岳、北岳、アサヨ峰、甲斐駒ヶ岳、高嶺、鳳凰山など。
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身延山地 |
赤石岳、荒川岳、塩見岳 |
白峰三山、甲斐駒ヶ岳 |
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12:30 五宗山南尾根送電鉄塔を出発。
鉄塔の先で林に入る。ピンクのテープが右に下るように付いているが、直進方向の木に付けられた赤いペンキをたどる(写真)。
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ゆるやかな登りからP1377上の境界杭(写真)を見て、南西の尾根に乗り急下降する。
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小ピークを越え鞍部に降り立ち、立はだかるような急斜面(写真)を手足をフルに使って登りP1152を越える。 痩せ尾根の鞍部から小ピークに上がり南へ下ると、ほどなく道標の立つ三石山登山道に出る。
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13:20 五宗山分岐に到着(写真)。
左は三石山になる。 右に道を取り尾根下をゆるやかに下る。途中で間伐作業中の人と挨拶を交わす。
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ヒノキ林の中をゆるやかに下り、三石山登山道入口への分岐(写真)を直進する。
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13:49 三石山登山道分岐に到着(写真)。小休止。
ここは最初の分岐の数メートル先の四つ辻で、左下に三石山登山道が通り、右へUターン気味に椿草里への道が延びる。
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13:54 三石山登山道分岐を出発。
明確な登山道をたどるが、ワイヤーの残骸のある鞍部(写真)からやや藪っぽくなる。
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P819.3手前のピークを北から巻いて鞍部に上がれば、わずかでP819.3に立つ(写真)。
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この先の道程を思うと三角点を探す余裕もなく、地図を確認しながら北東尾根に入る。 西斜面は伐採されていて、これから向かうP725が見えている(写真)。 鞍部あたりから右に下れる場所がないか探りながらたどるが、結局はP725に来てしまった。
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東に延びる尾根(写真)に入るが、予想した激急下降ではなく極く普通の急下降で、踏み跡も目印もない尾根をサクサク下って行く。 さすがに途中からは激急下降となり、下降はおろか立っているのも困難になる。
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その激急下降途中に現れた踏み跡?獣道?(写真)をとにかくたどってみた。。。が、すぐ途切れてしまった。
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地形図の神社マークを目指して滑り落ちるように下り、今度は明確な道を右にたどると大きな堰堤(写真)に出た。地形図を確認すると上流にきているではないか!!
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結局来た道を戻り建物マークの方に下ると、倒木に押しつぶされた社(写真)を発見する。地形図の神社だろう。 そのまま沢状の斜面を降りると、またまた堰堤に阻まれ降りてきた斜面を登り返す。
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降りるときは気付かなかった苔生した石段(写真)を発見する。さっきの社への階段だろう。
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その石段を上がる途中で右斜面の踏み跡っぽい跡(写真上)をたどり横切ると、ほどなく前方に林道が見え、岩を抱えた木の横から林道に降り立つ(写真下)。 降り立った場所から駐車した空き地が見える。
15:14 椿草里の空き地に到着。
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◎ 感想
五宗山を周回する記録は最近のものはなく、2017年5月のヤマレコを参考にさせてもらった。大崩からの下山だけP819.3経由でP725から東の尾根を下るルートを設定した。
全体に三石山登山道以外は登山道はおろか踏み跡もほとんどない。
五宗山への登りのルートは、特に鉄塔からは目印も皆無だが、尾根通しに歩けば迷うことはないだろう。
五宗山から五宗山分岐も尾根通しで良いが、さらに木のペイントと見出標を拾いながら歩けばより安全だ。
三石山登山道入口分岐からP725は若干ルートファインドが必要になるが、難しくはない。山慣れしていればスンナリと行くだろう。
P725から椿草里へは難路で、薦めはしないし、二度と歩きたくはない。尾根の入りこそ簡単だが、中盤以降は激下降とルートの見定めに苦労する。650mから550mの間は何かに掴まっていないと下降はおろか立っているのも困難な急斜面。当然目印も踏み跡もなく、GPSとコンパス、そして自分の勘と読みが頼りになる。獣道のような跡があるが、あまり頼らない方が良い。
この日出逢ったのはP1432の下りで堂々と登山道を占拠するマムシの子供と、三石山登山道で間伐作業中の2人だけで、登山者はなしと静かな山行だった。
急登あり、難路あり、ルートファインドあり、となかなか困難な山行を無事成し遂げられ、満足度120%の山行になった。