乗鞍岳(ご来光)
2021.10.03
乗鞍岳 3,025.7m(ご来光)
◎ 山行情報
山行日 2019年8月5日(月) 快晴
山頂所在地/山域 長野県・岐阜県/北アルプス
アクセス/出発地 車/観光センター前駐車場 標高2,716m(県境ゲート)〜畳平バスターミナル
行程詳細 観光センター前駐車場(1:55-3:40)→ (ご来光バス)→ 標高2716m(県境ゲート)(4:30-4:39)→
大黒岳山頂(4:48-5:13)→ 大黒岳登山口(5:29)→ 畳平(5:44-5:50)→ 標高2716m(県境ゲート)(5:58)→
富士見岳山頂(6:07-6:12)→ 肩ノ小屋(剣ヶ峰口)(6:27-6:33)→ 蚕玉岳山頂(7:00-7:02)→
剣ヶ峰山頂(7:08-7:27)→ 肩ノ小屋(剣ヶ峰口)(7:52-8:22)→ 雷鳥の碑(畳平お花畑入口)(8:53)→ 畳平(9:09)→
魔王岳山頂(9:22-9:32)→ 畳平バスターミナル(9:40-10:05)→ (シャトルバス)→ 観光センター前駐車場(11:10)
所要時間/距離 行動時間:3時間18分 休憩時間:2時間17分 バス移動時間:1時間55分 合計:7時間30分/10.0km
服装/装備 長袖シャツ、半袖シャツ、トレッキングタイツ、トレッキングパンツ、トレッキングシューズ
GPSログ GPX KML 標高CSV 商用以外であれば自由に利用できます。
|
この地図は、国土地理院発行の電子地形図(タイル)を複製したものです。 無断転載を禁じます。 |
ルート図
◎ 山行記録
1:55 観光センター前駐車場に到着。
平日にもかかわらず、20台ほど駐車。シャトルバス乗り場近くに停め、仮眠。
2:40 起床。
顔を洗いトイレを済ませる。
バス停(写真)に人が並び始めたため、準備をして並ぶ。すぐにバスが来てチケットの販売が始まり、購入順にバスに乗り込む。 大人往復2800円。おつりの要らない人から順番に販売ということだったので、事前に準備しておくと良いだろう。
3:40 観光センター前駐車場を出発。
大雪渓・肩の小屋口で何名か降車。
|
4:30 標高2716m(県境ゲート)に到着(写真)。準備。
おそらく全員ここで降りたと思われる。 ここから山行開始で、GPSの準備をして目の前の大黒岳口を入る。 2008年のときは「空は徐々に明るくはなってきているが、登山道入口から山頂にかけてはまだ暗く足元はおぼつかない。」と記しているが、今日はもうすっかり明るく、足元もハッキリ見える。たった3日遅れだがこんなに違うものか。
4:39 標高2716m(県境ゲート)を出発。
多くの先行する登山者についてゆっくりと登る。
|
4:48 大黒岳山頂に到着(写真上)。小休止。
山頂標柱のずっと手前から見物人が思い思いにご来光を待っている。2008年のときは2〜3人ほどだったのとは隔世の感がある。 山頂標柱のあたりでご来光を待つ。気温は13度ほどで、半袖+長袖でも何とか我慢できる。ただ時間とともに肌寒さを感じてきたので、寒さに弱い人は防寒着と手袋があると良さそうだ。 ご来光が上がる山並みにはそれほど雲は掛かってないが、手前に大きく湧き出る雲が何とも悩ましい。 今回はダメかと諦めかけていると、雲の凹みが突然光り始め、太陽が頭を出した(写真中)。一斉にシャッター音が鳴り響く。 すぐに黒い雲に隠れるが、5分ほどで薄い雲を通してその姿を現す。 さらに5分足らずで完全に雲の上に出て、やっとご来光らしい構図になってくれた(写真下)。
|
5:13 大黒岳山頂を出発。
正面に槍穂を見ながら桔梗ヶ原方面に下る。ハイマツ帯のゆるやかな下りから鞍部に降りると、砂礫帯に変わり左右にコマクサが群生(写真)している。思わず足を止めシャッターを切るが、これほどの規模の群落は初めて見る。 大黒岳北側のピークを越えると、再びハイマツ帯となり、合間にイワギキョウやイワツメクサ、オンタデ、ウサギギクなどを見ながら乗鞍スカイラインに出る。
|
5:29 大黒岳登山口に到着(写真)。
乗鞍スカイライン沿いに咲くイワギキョウやミヤマアキノキリンソウ、ウサギギク、ヨツバシオガマなどを見ながら畳平へ向かう。 正面に富士見岳、摩利支天岳、不動岳が見えているご来光登山口バス停のある分岐を直進すれば、ほどなく畳平に出る。
|
5:44 畳平に到着(写真)。トイレ休憩。
ここのトイレは無料。
|
5:50 畳平を出発。
富士見岳を正面に見て鶴ヶ池前から登山道に入る。ヨツバシオガマやコバイケイソウの群晴を見ながら鶴ヶ池を反時計回りにたどり、標高2716m(県境ゲート)に戻る。 右の富士見岳口(写真)を入りポツポツ咲くコマクサを見ながら、ゆるやかに登る。
|
|
高天ヶ原、剣ヶ峰、摩利支天岳 |
槍ヶ岳、奥穂高岳、前穂高岳 |
6:07 富士見岳山頂に到着(写真上)。小休止。
山頂標柱と大きなケルンがある。大黒岳よりも狭いことが幸いして、グルリと360ドの大パノラマが広がる。 主峰剣ヶ峰を始めとする乗鞍岳の山々(写真中)、北アルプス(写真下)、八ヶ岳、南アルプス、中央アルプスと見飽きることがない。
6:12 富士見岳山頂を出発。
ハイマツ帯からコマクサやミヤマダイコンソウなどを見ながら、富士見岳口に降り立つ。 林道をたどり摩利支天岳への道を右に見送ると、前方に剣ヶ峰、蚕玉岳、朝日岳の稜線が見え、左下に乗鞍エコーラインが走る。朝日岳山腹には登山者の列が見える。
|
6:27 肩ノ小屋(剣ヶ峰口)に到着(写真)。小休止。
小屋の裏手にベンチなどのある休憩場所で剣ヶ峰口がある。 振り返ると小屋越しに摩利支天岳山頂が見えている。
|
6:33 肩ノ小屋(剣ヶ峰口)を出発。
朝日岳を正面に見て剣ヶ峰口(写真)を入る。 岩や石がゴロゴロするゆるやかな道から傾斜を増しながら、朝日岳を左に巻くように登って行く。
|
岩場を過ぎ山腹を何度か折り返し(写真)、蚕玉岳と朝日岳との鞍部に登り着く。ここからはザレた道をひと登りで蚕玉岳山頂に着く。
|
7:00 蚕玉岳山頂に到着。小休止。
判読し難いが、「蚕玉岳二九八〇米」と記された山頂標柱(写真)と、これまた何と刻まれているか判読できない石碑がある。
|
7:02 蚕玉岳山頂を出発。
すぐ前に聳える剣ヶ峰に向かって短く下り、登り返して頂上小屋との分岐(写真上)を右に取る。 コースロープに導かれ岩場(写真下)を急登すれば、5分ほどで鳥居をくぐり剣ケ峰山頂に飛び出す。
|
7:08 剣ヶ峰山頂に到着(写真右上)。小休止。
山頂は狭く、一番高い場所に乗鞍本宮頂上本殿が建つ(写真右下)。 山バッジを購入。700円とちょっと高いが、御利益込みと考えれば。。。 やはり展望は良い(写真下)。 乗鞍本宮前からは大きく聳える御岳山を始め、八ヶ岳、南アルプス、中央アルプスを一望する。 乗鞍本宮裏からは乗鞍岳の山々と北アルプスを一望する。 若干雲が掛かってはいるものの、この時季とすれば素晴らしい展望だろう。ただ、やはり厳冬期の山頂からの澄み渡った展望を見ていると、物足りなさを感じてしまう。
御嶽山 |
南アルプス、中央アルプス |
北アルプス |
八ヶ岳、南アルプス |
|
7:27 剣ヶ峰山頂を出発。
乗鞍本宮裏から頂上小屋(写真)へと下る。小屋前の休憩場所も多くの登山者で賑わっている。 北アルプスの展望図があるので、ノンビリと見比べるのも良い。 朝日岳へ行くことも考えたが、ロープで規制されているので今回は断念し、そのまま往路を下る。
|
7:52 肩ノ小屋(剣ヶ峰口)に到着(写真)。朝食。
登山者で賑わいベンチやテーブルは塞がっていたため、岩に越しかけてパン2個とコーヒーで朝食を取る。
|
8:22 肩ノ小屋(剣ヶ峰口)を出発。
往路を戻る。 富士見岳口から280mほどの分岐を左に降りる予定が、眼前のお花畑や恵比寿岳、畳平、魔王岳、鶴ヶ池を撮ることに夢中で200mほど行き過ぎて戻る。 階段を降り(写真)、涸れた岩がゴロゴロする沢沿いを、ミヤマダイコンソウやチングルマ、ハクサンイチゲ、コバイケイソウなどを見ながら下る。
|
8:53 雷鳥の碑(畳平お花畑入口)に到着(写真上)。
左のお花畑周回コースに入る。 分岐(写真下)で右に入り、反時計回りに周回する。カラマツソウやミヤマキンポウゲ、ハクサンイチゲ、ウサギギク、ヨツバシオガマ、クロユリなどが見られるが、それほど密度は濃くない。2008年のときはここで雷鳥を見た記憶がある。残念ながら今回は出逢うことはなかった。
9:04 雷鳥の碑(畳平お花畑入口)に到着。
畳平までの道沿いもお花畑でコバイケイソウやミヤマキンポウゲ、カラマツソウなどが見られる。
|
9:09 畳平に到着(写真上、下)。
駐車場を突っ切って北側の魔王岳口を入る。 すぐのザレ場にわずかながらコマクサが見られる。後半は階段をひたすら登り、魔王園地に出る。展望が良いが、すぐに先に進む。 ゆるやかに尾根をたどり、岩場を上がる。
|
9:22 魔王岳山頂に到着(写真)。小休止。
恵比須岳直下の岩場まで行くつもりだったが、150mほどで規制ロープが張られ行き止まりとなっていた。
9:32 魔王岳山頂を出発。
往路下る。
|
9:40 畳平バスターミナルに到着(写真)。
山行はここまでで終了。 バスは毎時05分なので、待ち時間で2つ目の山バッジとキーホルダーを購入する。
10:05 畳平バスターミナルを出発。
途中すれ違い待ちや降車があり、15分ほどの遅れとなる。
11:10 観光センター前駐車場に到着。
途中すれ違い待ちや途中降車があり、15分ほど遅れた。
|
◎ 乗鞍岳で出逢った花たち
-
-
コマクサ
-
-
コマクサ
-
-
コマクサ
-
-
コマクサ
-
-
イワツメクサ
-
-
オンタデ
-
-
ミヤマアキノキリンソウ
-
-
ウサギギク
-
-
イワギキョウ
-
-
イワギキョウ
-
-
ヨツバシオガマ、イワギキョウ
-
-
ヨツバシオガマ、ウサギギク
-
-
ミヤマダイコンソウ
-
-
ミヤマダイコンソウ
-
-
チングルマ
-
-
チングルマ
-
-
チングルマ
-
-
ハクサンイチゲ
-
-
ハクサンイチゲ
-
-
コバイケイソウ
-
-
カラマツソウ
-
-
カラマツソウ
-
-
ミヤマキンポウゲ
-
-
ミヤマキンポウゲ
-
-
ウサギギク
-
-
ウサギギクとクジャクチョウ
-
-
ヨツバシオガマ
-
-
クロユリ
|
◎ 感想
登山装備であれば危険な場所はない。また、畳平お花畑だけなら軽装・スニーカーで問題ない。
大黒岳でご来光を待つ間の気温は13度ほどで、半袖+山シャツではちょっと肌寒かった。薄手の手袋も有った方が良い。
2008年にもほとんど同じ行程を踏んでいる。細かいことはほとんど覚えていなかったので、初ご来光のようなもの。
平日でもバスは満員となり2台目が出たようだ。
県境ゲート到着時は薄暗いものの、登山道はハッキリ見え、ヘッドランプは不要。
地平線に雲が湧き心配されたご来光だが、最後の最後に雲の上に無事拝むことができた。
その後桔梗ヶ原方面に下り、コマクサの群落見る。他に訪れる人がいないことから、それほど期待していなかったのだが、これほどの群落を見るのは初めて。両側にピンク絨毯が広がる登山道を歩いた。コマクサは魔王岳や富士見岳でも見られるが、規模がまったく違う。ぜひ立ち寄ることを薦める。
他にもイワギキョウやイワツメクサ、オンタデ、ウサギギク、ヨツバシオガマなどを見ながら大黒岳登山口に降りた。
お花畑もチングルマやハクサンイチゲ、ミヤマダイコンソウ、ウサギギク、カラマツソウ、クロユリなどが見られた。
富士見岳、剣ヶ峰、魔王岳からはほぼ360度の展望が広がり、南アルプス、中央アルプス、北アルプス、八ヶ岳、御岳山など数え切れない日本の名峰が見られる。ただ、厳冬期の剣ヶ峰からの澄み渡った展望を見ているので、少し物足りないと思うのは贅沢か。。。
◎ 日帰り温泉
乗鞍高原 湯けむり館
ニフティ温泉のクーポン(540円)が使えるのだが、印刷するのを忘れてしまった。720円は高い!
泉質は硫黄泉で、施設に近づいただけで、硫黄の臭いがするので、温泉としては申し分ない。
ただ、内湯と露天風呂が1つずつと、ちょっと寂しい。ただ、フティ温泉の評価は高い。
休憩室はやや狭く、イスと長めの座布団が4枚置かれている。利用者が少なくて横になれたが、多いときはちょっと寛ぎ難い。