鉢伏山、前鉢伏山、二ッ山

鉢伏山 1,928.8m 前鉢伏山 1,836.4m 二ッ山 1,826.7m

 山行情報

山行日       2018年8月19日(日) 晴れ

山頂所在地/山域  長野県/八ヶ岳連峰

アクセス/出発地  車/牛伏寺(ごふくじ)駐車場から周回

行程詳細      牛伏寺駐車場(6:00-6:35)→ 松健小屋(7:11)→ 極楽平(7:43)→ 地獄谷石切場(8:09-8:13)→
          ブナノキ権現(8:17-8:19)→ 車道出合(8:23)→ 鉢伏山荘(9:03)→ 前鉢伏山山頂(9:16-9:30)→
          鉢伏山展望台(10:00-10:07)→ 鉢伏山山頂(10:11-10:13)→ 横川山山頂(11:02)→
          二ッ山山頂(11:37-12:32)→ 展望台(13:42-13:46)→ 鉢伏山荘(13:52-13:57)→ 車道出合(14:50)→
          ブナノキ権現(14:52-14:57)→ 牛伏寺分岐(15:36)→ 伏寺駐車場(15:54)

所要時間/距離   行動時間:7時間41分 休憩時間:1時間38分 合計:9時間19分/23.0km

服装/装備     半袖シャツ、トレッキングタイツ、トレッキングパンツ、登山靴

GPSログ      GPX  KML  標高CSV    商用以外であれば自由に利用できます。

   この地図は、国土地理院発行の電子地形図(タイル)を複製したものです。
   無断転載を禁じます。

ルート図      


 山行記録

6:00 牛伏寺駐車場に到着(写真)。

先着のドライバーはトレランスタイルで尾根筋道を上がって行った。
その尾根筋道から下山の予定。

時間に余裕があるので牛伏寺に行ってみる。
立派な山門は閉じられているので、左横を通り境内に入る。すぐにある本坊の前を通り、狛犬ならぬ狛牛の間から階段を上がる。
これまた立派な仁王門をくぐると、正面に弁天堂、左に質素ながら威厳のある観音堂(写真)がある。

6:35 牛伏寺駐車場を出発。

牛堂(写真)前を右の舗装路に入り、ゆるやかな登りから連岳橋を渡り、右に駐車場を見て左折する。

牛伏川沿いをゆるやかにたどり、フランス式階段流路(写真)や点在する石堰堤を見ながら、小沢を2ヶ所越え、松健小屋手前の分岐を右に行く。

7:11 松健小屋に到着(写真)。

林相転換事業の資材小屋のようだ。
ちなみに林相転換事業とは老齢期のニセアカシアに代わり、在来種のコナラ、ミズナラ、クリ、シナノキなどを植え、樹種の転換をすることのようだ。

道標にも書かれているように、ここから本格的な登山道になる。小屋の横の川沿いを登って行く。
すぐに杉ノ沢を右に見送り(写真)、さらに先の沢分岐で左の沢を高巻くようにたどる。
確かに道は細く、雑草に覆われた場所や丸太の小橋などもあり、さすがに砂防施設や生きものの見学コースとはいえ、十分な足元の準備が必要だろう。

幾つもの堰堤を見ながら幾つもの沢を分けてゆるやかに登って行く(写真)。
右に中ノ沢を分ける。

日影沢を右に横切ると(写真)、この先200mは地獄の急登と書かれた道標があり、別の道標には極楽平まで300m、地獄谷石切場まで900mとある。

すぐに丸太を交互に斜めに配した階段(写真)の急登が始まる。よくある土留めの丸太の階段に比べて一段ごとの高さがないので、急傾斜だが比較的登りやすい。

10分ほどで左に展望台への道が分れる分岐(写真)に登り着く。ここが極楽平なのだろうか。。。
展望台方面に明確な踏み跡が続いているので行ってみたが、尾根に乗った時点で踏み跡が途切れ、先を見てもそれらしい場所は見当たらないため引き返す。
折り返しの登りから尾根に乗ると、ロープの張られた急登から開けた平地に飛び出す。

乗鞍岳
穂高岳、槍ヶ岳、立山、剱岳

8:09 地獄谷石切場に到着(写真上)。小休止。

道標と文字の消えた標識がある。ここが地獄谷石切場とは帰宅して知る。
西側が開け、乗鞍岳(写真中)から穂高連峰、槍ヶ岳、常念岳、燕岳、立山、剱岳など(写真下)北アルプスの山々を一望する。

8:13 地獄谷石切場を出発。

笹の目立つ斜面をゆるやかに登ると、尾根筋道に合流する。

8:17 ブナノキ権現に到着(写真)。小休止。

すぐ右に大山祇神(おおやまつみのみこと)と刻まれた石碑と見事なブナの巨木がある。

8:19 ブナノキ権現を出発。

ゆるやかに尾根を登れば前方が開け、ポンと鉢伏高原スカイラインに飛び出す。

8:23 車道出合に到着(写真)。

左の登山道に入り、雑草や笹の生い茂る道をたどるが、すぐに車道に出る。この後も何度か車道を出入りするが、入口を示す道標がないので、車道に出たら見逃さないように注意しながら歩く。

雑草や笹の生い茂る尾根道(写真)をたどれば、背後に北アルプス、右には名前通りに鉢を伏せたような鉢伏山山頂が見えてくる。
尾根歩きから伏高原スカイラインに降り立ち、15分ほどで車止めを右に入れば鉢伏山荘前に出る。

9:03 鉢伏山荘に到着(写真)。

右手に何棟かの小屋があり、奥に駐車場がある。

左に道を取れば、少し先で四つ辻(写真)に出る。地形図にはないが直進方向に踏み跡があり、扉温泉への道が延びる。

左折して林道様の広い道から5分足らずで、前鉢伏山の道標(写真)を左に入る。
木が疎らな草原をゆるやかにたどれば、ほどなく前方に前鉢伏山山頂の標識が見えてくる。

北アルプス

9:16 前鉢伏山山頂に到着(写真上)。小休止。

なだらかな笹原で、山頂標識や三角点の他、ベンチやケルンがある。ノンビリするにはなかなか良い。
ここでも西側に北アルプス(写真下)を一望する。また、南東には鉢伏山、北東には美ヶ原を一望する。

9:30 前鉢伏山山頂を出発。

ハクサンフウロヤマトリカブトカワラナデシコなどを写真に撮りながら、四つ辻まで戻り直進する。
左に見えてきた展望台に上がってみる。数人で一杯になるほど狭いが、展望は良く360度の大パノラマが広がる。ただ雲がだいぶ出てきたため、撮影は諦め早々に引き返す。
ハナイカリアキノキリンソウウメバチソウなどが見られる草原の中の砂利道をゆるやかに登る。
二ッ山への道を左に見送り、すぐ先の右の歌碑への道(写真)に入る。こちらの方が草原の中に登山道らしい道が続く。

ほどなく若山牧水の歌が刻まれた石碑(写真)に出る。よく分からないので、すぐに先に進む。鳥居を過ぎれば、わずかで山頂一角に建つ展望台に出る。

10:00 鉢伏山展望台に到着(写真)。小休止。

実際の山頂からは100mほど南西側になるが、ここにも山頂標識がある。
展望台に上がってみるが、やはり雲が多くて展望は今一だ。
この展望台の土台は避難小屋風になっていて、何かあれば避難が可能なようだ。

10:07 鉢伏山展望台を出発。

鳥居の先にある祠に立ち寄り、実際の山頂に行ってみる。

10:11 鉢伏山山頂(写真)。小休止。

広々と草地に山頂標識と三角点がある。展望台の標識の方が立派なのは笑える。
記念撮影もそこそこに先に進む。

10:13 鉢伏山山頂を出発。

二ッ山への分岐(写真)を右に入る。なぜか道標はない。
しばらくは山腹に付いたアップダウンのほとんどない、ゆるやかな道をたどる。

三峰山、二ッ山、横川山

道標の立つピークを越えると、前方に三峰山、二ッ山、横川山を一望する(写真)。
三峰山は遙か遠くに見える。

さらに笹原と疎林のおだやかな道が続き、壊れた道標の立つP842(写真上)を越えると、横川山への分岐(写真下)に出る。道標はあるが横川山方面を知らせるものではない。

最初は笹原と疎林の中をたどるが、すぐに立ち枯れが目立つようになる(写真)。
最初のピークを越え南側のピーク上で山頂を示すものを探すが見つからず、さらに先に進むと下り始めたので戻る。
南側のピークで改めて周囲を見渡すが、やはり何もないので諦めて下り始めると、最初のピーク上に何やら看板のようなものが見えた。近づいてみると、何のことはない横川山と書かれている。

11:02 横川山山頂に到着(写真)。

その山頂標識は南側に向けて立ち枯れの木に付けられているため、上がってくるときは見えなかったのだ。しかも、笹も生え放題で山頂の体をなしていない。追い討ちをかけるように、ヤマレコのデータでは南側のピークを山頂としている。
証拠写真だけ撮り早々に下山する。

分岐に戻り右に行くと、笹原の急斜面を折り返して下る。ゆるやかな道になりコルから登り返し、道標の立つピークを越えれば、ほどなく三峰山への道との分岐(写真)に出る。そこから右に見えている二ッ山山頂へは笹原と立ち枯れの疎林を短くたどるだけ。

11:37 二ッ山山頂に到着(写真)。小休止。

なだらかな山頂は少しだけ笹が刈り払われている。
展望はあまり良くないが、美ヶ原から三峰山までを一望する。特に三峰山はかなり近く、山頂直下の九十九折りの登山道が見える。

12:32 二ッ山山頂を出発。

往路の笹原の急斜面を一望する。一面の笹原の急斜面に折り返しの登山道(写真)が美しい。鉢伏山が近づくにつれ、アキノキリンソウハナイカリツリガネニンジンなどを撮りながら往路を戻る。

13:42 展望台に到着(写真右)。撮影。

午前中より雲が取れて展望が良くなっている。
西にすべてが見えるのではないかと思うほどの北アルプス、北東に美ヶ原を一望する(写真下)。

13:46 展望台を出発。

ハクサンフウロの群生を撮りながら戻る。

展望台からの北アルプスパノラマ
展望台からの美ヶ原パノラマ

13:52 鉢伏山荘に到着。小休止。

一息入れる。往路では気付かなかったが、傍らにひっそりとヤマハハコが咲いている。

13:57 鉢伏山荘を出発。

2ヶ所目の登山道入口で違う尾根に入ってしまう(写真)。
比較的おだやかな笹原の尾根が気持ち良くて何も考えず500mほど下ってしまう。いつまでたっても車道と交差しないため確認したら、北側の尾根を下っていた。このまま中山の集落下り切って車道を戻ろうかとも考えたが、あまりにも遠回りなので車道まで上り返す。都合20分ほどのロスになった。

正しい道への入口は車道近くにあった。なぜ間違えたのか。車道から入るとき真っ正面に間違えた道への入口が見えるからかも知れない。まあ、言い訳なのだが。。。
20分足らずで車道出合を右に折れ、登山道に入り直す。

14:52 ブナノキ権現に到着(写真)。小休止。

一息入れつつ、この先の様子を地図で確認する。それほどきつそうなところはないが、何ヶ所か分岐がありそうなので頭に入れておく。

14:57 ブナノキ権現を出発。

左に往路を見送り、尾根筋道に入る。笹尾根のジグザグの下り(写真)からロープの付けられた急下降を過ぎる。
ピークを巻いたりするものの、とにかく尾根通しに下る。地形図ではP1248への分岐が記されているが、その形跡は何となくあるものの、明確な分岐はない。
管理道No38を左に分け5分ほどで、右に抉れた道、左に一段高い道が分れる。

15:36 牛伏寺分岐に到着(写真)。

確認は出来てないが、左の道は牛伏寺へ延びているようだ。
抉れた道を進むとほどなくフェンス沿いとなり、ゲートを抜けると、ロープの付けられた急下りから牛伏寺駐車場に降り立つ。

15:54 牛伏寺駐車場に到着。

抉れた道を進むとほどなくフェンス沿いとなり、ゲート(写真)を抜けると、ロープの付けられた急下りから牛伏寺駐車場に降り立つ。


15:54 牛伏寺駐車場に到着。


 鉢伏山、前鉢伏山、二ッ山で出逢った花たち


 感想

ブナノキ権現までは沢沿いの細い道や丸太橋、階段状の急登があり、足元には注意が必要。
車道出合から車道と登山道を何度か出入りするが、笹に覆われ入口が分かり難いところがある。ミスコースした私が書くのもなんだが。。。??
ヤマレコでは横川山山頂を南側のピークとしているが、山頂標識は北側のピークにある。
最後は足の裏が痛くなるほどの長い山行だったが、フランス式階段流路や古い石堰堤の点在する沢、車道を交えた稜線、笹原の稜線、季節の花など、変化のある山行で、それほど長さを感じることはなく、いつの間にか20kmを越えていたと言う感じ。
北アルプスや美ヶ原、霧ヶ峰など大パノラマや期待していなかった花も多く見られ、大満足の山行になった。

それにしてもまたまたミスコース。尾根の様子が全く違うので、すぐに気が付かなくてはいけないのに、500mほど下ってしまった。20分ほどのロスで済んだが、猛省が必要だろう。


 日帰り温泉

崖の湯 薬師平茜宿

露天風呂から槍穂を一望。
稼ぎ時のはずなのに、入浴客は都合4人ほど。宿泊が主としても何とも少ない。おかげでノンビリと過ごせたが。。。
何と言っても売りは大展望だろう。
残念ながら休憩室はない。