空木岳

空木岳 2,864m

 山行情報

山行日       2017年9月22日(金) 晴れ後曇り

山頂所在地/山域  長野県/中央アルプス

アクセス/出発地  車/池山林道終点駐車場から往復

行程詳細      池山林道終点駐車場(5:45-6:05)→ 菅の台登山口(6:07)→ タカウチ場(池山・空木岳分岐点)(6:29)→
          池山山頂(7:00-7:10)→ 避難小屋(池山小屋)(7:21-7:23)→ 池山小屋入口(7:25)→ 尻無(7:48)→
          マセナギ(7:57)→ 大地獄(8:39)→ 小地獄(8:43)→ ヨナ沢ノ頭(8:59)→ 空木平カール分岐(9:43-9:48)→
          駒石(10:12-10:17)→ 駒峰ヒュッテ(10:47-10:51)→ 空木岳山頂(11:00-11:40)→
          駒峰ヒュッテ(分岐)(11:46)→ 空木岳避難小屋(12:21)→ 空木平カール分岐(12:37)→
          足場のテラス(13:30-13:35)→ 尻無(14:16-14:21)→ 池山・空木岳分岐点(水場)(14:42)→
          タカウチ場(池山・空木岳分岐点)(15:10)→ 池山林道終点駐車場(15:24)

所要時間/距離   行動時間:8時間3分 休憩時間:1時間16分 合計:9時間19分/18.4km

服装/装備     長袖山シャツ、半袖シャツ、トレッキングタイツ、トレッキングパンツ、登山靴

GPSログ      GPX  KML  標高CSV    商用以外であれば自由に利用できます。

   この地図は、国土地理院発行の電子地形図(タイル)を複製したものです。
   無断転載を禁じます。

ルート図      


 山行記録

南アルプス

5:45 池山林道終点駐車場に到着(写真上)。

途中の篭ヶ沢駐車場は人と車で賑わっていたが、10数台停められそうなここは先着3台、出発直前に2台到着と空いていた。
トイレと東屋があり、南アルプスを一望する(写真下)。
途中SAでおにぎりを1個食べていたので、ここでも南アルプスを見ながらおにぎりを1個食べる。

篭ヶ沢駐車場からはさらに荒れた道になるが、飛び出した岩や窪みを確認しながら丁寧に走ればプリウスでも問題なかった。

6:05 池山林道終点駐車場を出発。

駐車場奥が登山口になる。味わいのある標識を見て登山口(写真)を入り、しばらくはハイキング気分で歩く。

途中で篭ヶ沢の洞窟への道を左に見送る(写真)と、わずかに傾斜が増すが、まだまだゆるやかだ。

6:29 タカウチ場(池山・空木岳分岐点)に到着(写真)。

四つ辻になっていて、道標には右は野生動物観察棟、左は遊歩道経由池山・空木岳、直進は池山山頂(急峻)となっている。

直進の池山への道に入ると、やっと登山らしい登りとなり、10分ほどでコブを1つ越える。さらに登りが続き、元分岐の道標(写真)を右に折れると、ほどなく山頂に飛び出す。

中央アルプス
南アルプス

7:00 池山山頂に到着(写真上)。小休止。

小広い山頂からは若干木が邪魔になるが、中央アルプス(写真中)と南アルプス(写真下)が見られる。
それぞれ眺望図も置かれている。

7:10 池山山頂を出発。

ゆるやかな下りから小ピーク上で、池山登山道の道標が向いている池山・空木岳分岐点(水場)への道を左に見送り(写真)、右の尾根をゆるやかに下れば、ほどなく池山小屋に着く。

7:21 池山小屋に到着(写真)。小休止。

避難小屋としては大きくて、中もキレイに維持されている。前の水場は水は出ていない。

7:23 池山小屋を出発。

ゆるやかに下る。

7:25 池山小屋入口に到着(写真)。

四つ辻になっていて、左すぐは池山・空木岳分岐点(水場)、直進は遊歩道経由で空木岳になり、右の登山道経由で空木岳の道に入る。
山腹をゆるやかにたどり、10分ほどで斜面を折り返して登り、遊歩道と合流する稜線上に飛び出す。

7:48 尻無に到着(写真上)。

急登から一旦ゆるむマセナギ(写真下)に出る。
しばらくしてピークを左に巻いて稜線に戻ると、短いハシゴが断続する急登が続く。

白い注意看板(写真)からは説明通りに急峻な痩せ尾根が顕著となるが、それほど危険は感じない。
それよりも小さなアップダウンにハシゴやロープ場、岩場などが断続しなかなか足に堪える。

ハシゴを挟んで2ヶ所のクサリ場(写真)を過ぎる。後で調べると、どうもここを大地獄と言うらしいが、ちょっと大袈裟な気がする。

少し先で足場が組まれたような場所(写真)に出るが、最初はここが大地獄かと思った。いったいこれは何のために組まれているのだろうか。今は鉄板が敷かれているが、その前は木だけだったようで、かなり朽ちた木材が残っている。

小地獄(と思われる場所)を過ぎP2282から南に延びる尾根上で再び白い注意看板(下山用か)を見送り、アスレチックのようにハシゴの連続する斜面(写真)を上がる。
ヨナ沢ノ頭の南側を巻いて再び稜線に戻ると、ときどき大きな段差はあるものの、比較的歩きやすいゆるやかな登りが続く。

9:43 空木平カール分岐に到着(写真)。小休止。

左は空木平カールになる。南アルプスを一望する。

9:48 空木平カール分岐を出発。

右に少し上がると潅木帯を抜け、眼前に空木岳山頂と駒石が現れる。
森林限界を越えハイマツ帯に入ると、ときどき風が吹き抜けるようになり、空木岳山頂や駒石、南アルプス、木曽駒ヶ岳などを見ながら急登する(写真)。

10:12 駒石に到着(写真)。小休止。

金峰山の五丈岩程ではないが、なかなかシンボリックな巨岩だ。幾つか重ねたように見えるが、1つの岩に亀裂が入ってあんなふうに見えるのだろう。

10:17 駒石を出発。

急登から尖った大岩のあるP2680(写真)を越え、御嶽山や乗鞍岳、木曽駒ヶ岳など見ながらハイマツ帯をひたすら急登し、駒峰ヒュッテの裏に登り着く。

10:47 駒峰ヒュッテに到着(写真)。小休止。

テラスを通り表に回ると、ドアは開いているが、人気がない。
ここからも展望は良く、
北には乗鞍岳から三沢岳、木曽前岳、北アルプス、木曽駒ヶ岳、中岳、宝剣岳、檜尾岳など、
東には南アルプス(甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳、北岳、間ノ岳、農鳥岳、塩見岳、荒川岳など)を一望する。

10:51 駒峰ヒュッテを出発。

すぐに空木平への道を左に分け、花崗岩の砂礫の稜線(写真)を急登し、ハイマツ帯から短く階段を上がれば、ポンと山頂に飛び出す。

御嶽山、乗鞍岳、木曽駒ヶ岳
穂高連峰、槍ヶ岳

11:00 空木岳山頂に到着(写真右上)。昼食。

さすがにじっとしていると肌寒いため長袖を着るが、薄手のため風が吹き抜けるとそれでも寒さを感じる。岩陰で風を除けながら昼食を取る。
下の駐車場の車の数からもっと登山者が多いと思っていたが、到着したときには3組居ただけ。それも順次下山して、入れ替わりに1人上がってきただけだった。
山頂からは360度の大パノラマが広がる。
北には御嶽山から東川岳、乗鞍岳、熊沢岳、三沢岳、木曽前岳、槍穂、木曽駒ヶ岳、中岳、宝剣岳、檜尾岳など(写真右中、右下)、
東には南アルプス(甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳、北岳、間ノ岳、農鳥岳、塩見岳、荒川岳と眼下に空木平カールなど)、

南に赤梛岳、仙涯嶺、南駒ヶ岳など(写真下)が見られる。

空木岳山頂からのパノラマ(東から南)

11:40 空木岳山頂を出発。

ヒュッテ前の分岐(写真)を空木平に至る右に下る。

色づき始めたナナカマド(写真上)や綿毛のチングルマ(写真下)を見ながら、ハイマツ帯の間のガレ場を下る。
最初は幅があるため丸太に沿ってジグザグに下って行くが、下るにつれ狭い谷状になりクズ石がゴロゴロとした真っ直ぐな道になる。

12:21 避難小屋に到着(写真)。

この小屋もキレイで、比較的新しそうだ。
すぐに潅木帯に入りゆるやかに登って行く。このゆるやかな登りも、普段なら何でもないはずがかなり足に堪える。
数名の団体が休憩している空木平カール分岐(休憩予定にしていたが)を過ぎ、往路をたどる。

13:30 足場のテラスに到着。小休止。

例の場所だが、いったいこれは何のために組まれているのだろうか。

13:35 足場のテラスを出発。

クサリ場、ハシゴと往路を戻るが、これが半端なく長く感じた。

14:16 尻無に到着。小休止。

14:21 尻無を出発。

笹とシダが交互するゆるやかな下りが続き、20分ほどで池山小屋入口を右折する。

14:42 池山・空木岳分岐点(水場)に到着(写真)。小休止。

水を飲んでみる。真夏であれば冷たくてうまいのだろうが、今日はそれほどでもなかった。

14:44 池山・空木岳分岐点(水場)を出発。

ひたすら池山の山腹をゆるやかに下り、途中で元分岐の道標や旧池山小屋(水場)を見送る。

15:10 タカウチ場(池山・空木岳分岐点)に到着。

2つ目の折り返し手前で赤テープのところで、右のショートカット道(写真)に入る。
短いジグザグの急下降から登山道を横切り、さらに急下降から次第に不明瞭になる道を下り、登山口すぐ横に降り立つ。

15:24 池山林道終点駐車場に到着。


 感想

1ヶ月半振りの山行にはちょっとハード過ぎたか、後半はヨレヨレ。特に下りの空木平カール分岐点からはとてつもなく長く感じた。
マセナギまでは歩きやすいハイキングライクな道だが、以降空木平カール分岐点まではそれほど危険はないが、ハシゴあり、クサリあり、痩せ尾根ありと、変化に富み本格的な登山を楽しませてくれる。
山頂からは疲れを吹き飛ばしてくれる、360度の大パノラマが広がる。南アルプスにはやや雲が出ていたものの、それでも甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳、北岳、間ノ岳、農鳥岳、塩見岳、荒川岳などを一望。富士山が見えないのは残念だったが、十分満足行く展望だった。
また、北側には木曽駒ヶ岳や御嶽山、乗鞍岳だけでなく、遠く穂高連峰と槍ヶ岳も見えていた。
空木平カールではチングルマの綿毛とナナカマドの赤い実が秋深しを感じさせてくれた。そして紅葉も始まっているようだ。

駒ヶ根ファームス山バッジ購入。


 日帰り温泉

こまくさの湯

ごく普通の施設で、内風呂にジェット風呂、薬湯、サウナ、露天風呂がある。
平日のため入浴者は疎らで、ノンビリできた。休憩所は誰もいなかった。すぐ隣に菅の台の駐車場があるので、休日は混み合うのだろうか。