榛名山〜榛名富士、掃部ヶ岳〜(積雪期)

榛名山 〜 榛名富士 1,390.3m 掃部ヶ岳 1,449m 〜 (積雪期)

 山行情報

山行日       2017年2月28日(火) 曇り時々晴れ

山頂所在地/山域  群馬県/関東 榛名山

アクセス/出発地  車/榛名公園ビジターセンター駐車場 榛名富士登山口から周回

行程詳細      榛名公園ビジターセンター駐車場(7:25-7:50)→ 榛名富士登山口(ビジターセンター側)(7:54)→
          榛名富士山頂(榛名富士山神社)(8:50-9:05)→ 榛名富士登山口(ゆうすげ元湯側)(9:41)→
          烏帽子岳登山口(9:47)→ 稜線分岐(10:06)→ 烏帽子岳山頂(10:36-10:46)→ 稜線分岐(11:01)→
          鬢櫛山山頂(11:32-11:42)→ 県道28号線(12:19)→ 掃部ヶ岳登山口(12:27)→ 硯岩(12:40-12:50)→
          掃部ヶ岳山頂(13:27-13:37)→ 湖畔の宿公園分岐(14343)→ 湖畔の宿公園登山口(14:18)→
          天神峠登山口(14:28)→ 氷室山山頂(14:45-14:50)→ 天目山山頂(15:19-15:25)→
          七曲峠(15:40)→ 多目的グランド駐車場(15:52)→ 榛名公園ビジターセンター駐車場(15:57)

所要時間/距離   行動時間:7時間1分 休憩時間:1時間6分 合計:8時間7分/12.7km

服装/装備     アウタージャケット、長袖山シャツ、長袖シャツ、トレッキングタイツ、雪山パンツ、雪山登山靴、ゲーター、アイゼン、
          ワカン、トレッキングポール

GPSログ      GPX  KML  標高CSV    商用以外であれば自由に利用できます。

   この地図は、国土地理院発行の電子地形図(タイル)を複製したものです。
   無断転載を禁じます。

ルート図      


 山行記録

7:25 榛名公園ビジターセンター駐車場に到着(写真)。

ときどき周辺の道路を車が走ってはいるものの、駐車場に入ってくる車はない。駐車場内のトイレは冬期使用禁止になっている。
榛名富士だけでなく周囲の山並みもみんな霧氷に覆われている(写真)。外は寒く車内でおにぎりを2個食べる。

7:55 榛名公園ビジターセンター駐車場を出発。

駐車場の北側を出て榛名湖温泉への道路を50mほど行くと、車道分岐に榛名富士登山口(写真)がある。

登山口から平坦路を100mほどで、いよいよ榛名富士に取り付き(写真)、霧氷と笹の中のやや抉れた登山道を北側に登る。

5分ほどで東への折り返しから長いトラバースの後、再び折り返してジグザグに登って行く。途中で暑くてジャケットを脱ぐ。
かなり上まで路面にはうっすらと霜がある程度だが、少し雪が出始めると、ほどなく榛名山ロープウェイの榛名富士山頂駅に登り着く(写真)。

駅前の階段をゆるやかに上がり、鳥居をくぐる。左の階段から途中にある饒速日大神、保食大神、榛名富士大神、石長姫大神の石碑に寄り(写真)、山頂にある榛名富士山神社に登り着く。

8:50 榛名富士山頂(榛名富士山神社)に到着(写真上)。小休止。

山頂のほとんどを占める榛名富士山神社の横に三角点(写真下)があるが、あちこち探したものの山頂を示す標識などは見当たらない。
9時に出発しようと登山道に入りかけると、ベッタリと雪が付いているため、アイゼン装着で出発を5分遅らせる。

9:05 榛名富士山頂(榛名富士山神社)を出発。

ジグザグの急下降が続く。途中雪のない場所で1度アイゼンを外すが、ところどころアイスバーン状態もあり(写真)、再度アイゼンを装着する。傾斜がゆるみ前方に建物が見えると、ほどなくゆうすげ元湯側の榛名富士登山口に出る。

9:41 榛名富士登山口(ゆうすげ元湯側)に到着(写真)。

アイゼンを外し車道を進む。三叉路を右に行くと橋の先に烏帽子岳の登山口がある。

9:47 烏帽子岳登山口に到着(写真)。

鳥居を2本くぐり、3本目の右の抉れた道に入る。

ところどころ雪の付いた道をゆるやかにたどり、分岐のある稜線(写真)に乗ったところでアイゼンを履く。

右に道を取るとすぐに、キツネの迎える鳥居をくぐる(写真)。

柵沿いに土留めの丸太の階段や露岩の道を急登し、分岐から20分ほど登ると小さな鳥居のある大岩(写真)に出る。
道は左に付いているが、右の岩の低くなった場所を無理やり上がり、稜線に向かって低い笹を掻き分け登山道に合流し、右へわずかで烏帽子岳山頂に出る。

10:36 烏帽子岳山頂に到着(写真)。小休止。

山頂は林の中のなだらかな広々とした場所で、一部笹が刈り払われている。冬枯れ他木々の合間からわずかに景色が見える程度だ。

10:46 烏帽子岳山頂を出発。

正しい登山道をたどる。なだらかな山頂一角を北西に進み、100mほどで左に折れ急下降からから先ほどの岩場に降りる。
稜線分岐を直進し、次第に傾斜を増して行く。地形図を見ると烏帽子岳ほどで等高線は混んでいないが、直線的に登るためなかなかキツイ(写真)。しかも雪が深く、ややツボ足状態になるためなおさらだ。

写真では傾斜が分り難いが、なかなかの急登!!

ゆるむと雪が雪庇状に積もった尾根(写真)からほとんど平坦になり、鬢櫛山山頂にたどり着く。

11:32 鬢櫛山山頂に到着(写真上)。小休止。

あまり山頂らしくなく、欠けた手作りの山頂標識(写真下)があるだけだ。
烏帽子岳、二ッ岳、相馬岳、榛名富士などの展望があるが、烏帽子岳より良いものの、やはり冬枯れの木立がうるさい。

11:42 鬢櫛山山頂を出発。

雪の付いた笹道の下りから、次第に雪が途切れがちになる。アイゼンを外した途端に、枯れ葉の下に隠れていた氷雪でスリップし、運悪く右に出ていた岩で右腕に打撲と擦過傷を負う。思ったより出血していたため、10分ほど手当てをする。
地形図には道は描かれていないが、踏み跡は明確で目印もある。
県道28号線には予定より200mほど東に降り立ち、西へ200mほど行った脇道に入る。150mほどで三叉路を左に進み、掃部が岳への登り口(写真)を左に入る。

掃部ヶ岳から北東に延びる尾根の東側をゆるやかに登り、鞍部分岐(写真)で左の尾根をやや急登し硯岩に登り着く。

12:40 硯岩に到着(写真右)。小休止。

東側一帯が切れ落ちた断崖の岩場で、鬢櫛山、烏帽子岳、二ッ岳、榛名富士、鷹ノ巣山、三ッ峰山、天目山、氷室山など、榛名湖を取り囲む山々を一望する。
榛名湖は西側が凍りついている(写真下)。

硯岩からのパノラマ

12:50 硯岩を出発。

硯岩に登る途中で一部氷があったためアイゼンを履いて下る。鞍部分岐を直進すると、しばらくはゆるやかな登りが続くが、次第に傾斜を増し、土留めの丸太の階段が断続する急登になる。
鞍部から20分あまりで尾根の合わさる湖畔の宿公園分岐(写真)を右に取り、雪や岩混じりの尾根をゆるやかに登り、ポンと掃部ヶ岳山頂に飛び出す。

13:27 掃部ヶ岳山頂に到着(写真右)。昼食。

山頂はあまり広くなく、展望は南側に限定される。
三ッ峰山、天目山、P1271、天狗山、杏ヶ岳(すもんがたけ)、西峰などが見えているが、残念ながら浅間山と妙義山は雲に隠れている(写真下)。

掃部ヶ岳山頂からのパノラマ

13:37 掃部ヶ岳山頂を出発。

湖畔の宿公園分岐まで戻る。道標には「急な下り、注意!!」と追記されている。
右の東に延びる尾根に入り、ところどころ雪の残る笹道をゆるやかに下る。途中やや急な下りがあるものの、大したことはない。
ほとんど平坦な尾根から再びやや急になると、広い尾根は枯れ葉や枯れ枝で踏み跡がほとんどなくなる。最初は青い紐を拾うが、下るほどに青い紐があちこちに付けられている(写真)ため、右下に見えてくる東屋を目指して下る。

掃部ヶ岳、榛名富士、相馬山をモチーフにした石碑の横から車道に降り(写真)、右に進み県道33号線に出る。氷室山からの尾根に乗る。

正面の坂道に入り、石灯籠を見て先に進み天神峠に出る(写真)。右に榛名神社への道を見送り、氷室山からの尾根に乗る。

急な木段が断続(写真)し、5時間以上歩いて来た足に堪える。

14:45 氷室山山頂に到着(写真)。小休止。

道標や案内板はあるが、山頂標識は見当たらない。その案内板に「氷室山1236m」と手書きされている。木立が邪魔で展望も良くない。

14:50 氷室山山頂を出発。

ところどころ雪の付いた木段を急下降し、鞍部から手摺りの設置された痩せた尾根から急な木段が続く。直下のゆるやかな登りから木段を短く登れば、ポンと天目山山頂に飛び出す。

15:19 天目山山頂に到着(写真)。小休止。

氷室山山頂とは一変、幾つもベンチが置かれ、道標に付け足したような感じだが山頂標識もある。展望もまずまずだが、やはり木立が煩い。

15:25 天目山山頂を出発。

中途半端な残雪と断続する木段の下りが続き、県道126号線に降りる手前の分岐で左に折れる(写真)。
雪が消えかけている場所ではトレースも目印もないため、木立の合間に見え隠れする駐車場に向かって下り、多目的グランド駐車場に無事降り立つ。

15:57 榛名公園ビジターセンター駐車場に到着(写真)。

朝の到着時の冬景色とは打って変わり、真っ青な空に映える榛名富士が春を予感させる。


 感想

榛名富士の霧氷を見たときは気分が盛り上がったが、裏腹に積雪が少なく、何度もアイゼンの着脱を余儀なくされた。特に南向きの登山道はあまり雪がなく、アイゼンを履くかどうかの判断が難しく、鬢櫛山からの下りではアイゼンを外した途端に、落ち葉に隠れていた氷でスリップ。運悪く倒れ込んだところに岩があり、右肘周辺に打撲と擦り傷を負ってしまった。
鬢櫛山前後は地形図に登山道が記載されていないが、尾根を外さなければ問題ない。
残念ながら展望を期待した榛名富士は曇り空で何も見えず。


 日帰り温泉&車中泊

箕郷温泉 まねきの湯

平日のためだろうか、ほとんどが地元の年寄りで、利用客も少なく洗い場を含め混むことはなかった。
休憩室がなく、フロントに狭く一段高い畳敷きの休憩場所があるが、横になったりはできない。