仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳(テント泊)
2022.02.05
仙丈ヶ岳 3,032.9m 甲斐駒ヶ岳 2,965.5m(テント泊)
◎ 山行情報
山行日 2015年7月31日(金) 晴れ / 8月1日(土) 快晴
山頂所在地/山域 山梨県/南アルプス、赤石山脈
アクセス/出発地 車、南アルプスバス/仙流荘前(南アルプスバスお客様専用駐車場) 長衛小屋テント場から周回
行程詳細 7月31日 仙流荘前(南アルプスバスお客様専用駐車場)(4:15-5:45)→ (南アルプスバス)→ 北沢峠(6:44)→
長衛小屋(テント場)(7:00-7:55)→ 仙丈ヶ岳二合目コース入口(8:03)→ 藪沢大滝ノ頭(9:19-9:24)→
小仙丈ヶ岳山頂(10:16-10:30)→ 仙丈小屋分岐(11:07)→ 仙丈ヶ岳山頂(11:29-12:00)→
仙丈小屋(12:21)→ 丹渓新道分岐(12:52)→ 馬の背ヒュッテ(12:59-13:05)→ 藪沢新道分岐(13:11)→
藪沢大滝ノ頭(13:40-13:50)→ 仙丈ヶ岳二合目コース入口(14:45)→
長衛小屋(テント場)(テント泊)(14:50)
8月1日 長衛小屋(テント場)(3:30-5:05)→ 北沢峠登山道入口(5:16)→ 双児山南峰山頂(6:44)→
双児山山頂(四合目)(6:55-7:05)→ 駒津峰山頂(7:44-8:00)→ 六方石(八合目)(8:20)→
(直登コース)→ 甲斐駒ヶ岳山頂(9:04-9:50)→ (巻き道コース)→ 摩利支天山頂(10:22-10:30)→
六方石(八合目)(10:57)→ 駒津峰山頂(11:21-11:30)→ 仙水峠(12:18-12:28)→ 仙水小屋(12:51)→
長衛小屋(テント場)(13:17-14:45)→ 北沢峠(15:00)→ (南アルプスバス)→
仙流荘前(南アルプスバスお客様専用駐車場)(15:55)
所要時間/距離 7月31日 行動時間:6時間5分 休憩時間:2時間1分 バス移動時間:59分 合計:9時間5分/9.7km
8月1日 行動時間:6時間48分 休憩時間:3時間7分 バス移動時間:55分 合計:10時間50分/9.4km
服装/装備 半袖シャツ、CW−X、トレッキングパンツ、登山靴、トレッキングポール、テント
GPSログ 7月31日 GPX KML 標高CSV 商用以外であれば自由に利用できます。
8月1日 GPX KML 標高CSV 商用以外であれば自由に利用できます。
仙丈ヶ岳 |
甲斐駒ケ岳 |
この地図は、国土地理院発行の電子地形図(タイル)を複製したものです。 無断転載を禁じます。 |
ルート図
◎ 山行記録
7月31日 仙丈ヶ岳
4:15 仙流荘前(南アルプスバスお客様専用駐車場)に到着(写真上)。
ほぼ満車状態だったが(反対側の道路下の駐車場は余裕あり)、入口付近の1台分のスペースに(正式な駐車エリアではないようだったが)滑り込み、ノンビリと朝食後準備をする。 5時頃列ができ始めたため並ぶ。 最初はバス停の建物をぐるりと囲むように列が延びていたが、関係者の指示で道路沿いに一列に並ぶ(写真下)。 バス乗り場の道路側の長椅子に番号が振ってあり、そこから道路沿いに並ぶのが正しいようだ。あらかじめロープを張るなどしておけば、解りやすくて良さそうなものだが。。。 ざっと数えて50番目くらいだった。 途中で切符を購入する。手荷物込みで往復2680円。 曇っていた空が次第に晴れてきた。
6:10 仙流荘BSを出発。
2台目のバスに乗れた。
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6:44 北沢峠に到着(写真)。
長衛小屋までは、林道を10分ほどゆるやかに下って行く。仙丈ヶ岳二合目登山口あたりで分岐を左に入れば、5分ほどで長衞小屋に着く。
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7:00 長衛小屋(テント場)に到着(写真)。テント設営。
長衛小屋でテントの受付を済まし、テント場へ行く。 テント場は2段になっていて、小屋に近い上段はほぼいっぱい、下段も7割ほど埋まっている。下段の一番小屋に近い場所が空いていたため、そこに設営する。 水は上段の通路の真ん中あたりにあり、水量は豊富だ。
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7:55 長衛小屋(テント場)を出発。
林道分岐まで戻り、仙丈ヶ岳二合目登山口(写真)を入る。
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北岳 |
木の橋を渡ると、すぐに北岳見晴台と書かれた道標(写真上)があり、木立の間に北岳山頂(写真下)が見えている。
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北岳見晴台から5分ほどで右から合わさる道を左折し、シラビソ林の急斜面をジグザグに登り、稜線上の二合目(写真)に登り着く。 北沢峠からの道が右から合わさる。
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稜線上の石がゴロゴロする道の登りから四合目(写真上)を過ぎ、東南の斜面に咲くマルバダケブキの群生(写真下)を見ると、ほどなく藪沢大滝ノ頭に登り着く。
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9:19 藪沢大滝ノ頭に到着(写真)。小休止。
右に馬の背方面への道が分岐する。
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9:24 藪沢大滝ノ頭を出発。
岩がゴロゴロするシラビソ林の登りが続き、展望の良い六合目(写真)に出る。 甲斐駒ヶ岳や小仙丈ヶ岳などの展望が広がる。 この先ハイマツ帯の急登が続き、岩場を過ぎると小仙丈ヶ岳山頂に登り着く。
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10:16 小仙丈ヶ岳山頂に到着(写真上)。小休止。
ガレ岩の狭い山頂だが展望は良い。 北岳と間ノ岳(写真中)そして2つの頂上をつなぐ天空の稜線、その右にはの東側に広がる小仙丈沢カールを見せる仙丈ヶ岳(写真下)が大きい。ただ山頂は小仙丈尾根の陰になる。残念ながら甲斐駒ヶ岳方面はガスが上がり良くない。
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10:30 小仙丈ヶ岳山頂を出発。
ところどころ岩場を越えての急下降から、ハイマツの間の岩場を登り、分岐(写真)で仙丈小屋への道を右に見送る。
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さらに登ると、仙丈ヶ岳山頂と北側には藪沢カール(写真)が広がり、その下部に仙丈小屋が見えてくる。 この辺りからミヤマダイコンソウやチシマギキョウ、トウヤクリンドウ、ミヤマコゴメグサ、タカネツメクサなど多くの高山植物が見られるようになる。
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南の大仙丈沢カールと北の藪沢カールに挟まれた狭い稜線から、石がゴロゴロする斜面をひと登り(写真)で仙丈ヶ岳山頂に着く。
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11:29 仙丈ヶ岳山頂に到着(写真)。昼食。
岩がゴロゴロする山頂は三角点や石碑などがある。 思ったより人が少ない。 おにぎり2個を水で流し込む。 展望は360度あるが、真夏のこの時間ではちょっと遅くて、残念ながら北岳がなんとか見える程度で、甲斐駒ヶ岳はすっかりガスの中に隠れている。
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砂遊びする雷鳥の親子 |
12:00 仙丈ヶ岳山頂を出発。
すぐ先の小ピークを越えて下ったハイマツ帯で、砂浴びをする雷鳥の親子(動画)を見つける。しばし写真と動画の撮影に没頭する。 さらにその先では綿毛のチングルマと花満開のチングルマやヨツバシオガマ、ハイマツの赤い実などを見ながら下って行く。
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12:21 仙丈小屋に到着(写真上)。
すぐ下にある水場を過ぎ、イワカガミやチングルマの咲くガレ場(写真下)を下って行く。
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さらにシナノキンバイやカラマツソウ、アオノツガザクラ、キバナシャクナゲ、ウサギギク、ハクサンフウロ、ミネウスユキソウなど多くの高山植物を楽しみながら下り、分岐(写真)で丹渓新道を左に分け馬の背ヒュッテに着く。
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12:59 馬の背ヒュッテに到着(写真)。小休止。
丸太小屋風の造りになっている。
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13:05 馬の背ヒュッテを出発。
急下降から5分ほどで分岐のある沢に降り立つ(写真)。 ここを左に折れ藪沢重幸新道に入らなければならなかったのだが、気付いたのは藪沢小屋の先の幾つか沢を過ぎたあたりだった。 分岐の道標を見れば一目瞭然なのに、先行する登山者に引っ張られ、確認も疑いもせずに沢を渡り直進してしまった。藪沢小屋あたりだったら引き返したが。。。
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藪沢小屋(写真上)を過ぎると、細いながら滝のような沢(写真下)を横切り、さらに何本か支沢を横切る。 岩が目立つようになると、ほどなく見覚えのある藪沢大滝ノ頭に出る。
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13:40 藪沢大滝ノ頭に到着。小休止。
13:50 藪沢大滝ノ頭を出発。
14:45 仙丈ヶ岳二合目コース入口に到着。
14:50 長衛小屋(テント場)に到着。テント泊。
テント場の下段側もほぼ一杯になっている。 天気が良過ぎてテントの中は暑いので、山バッジを購入がてら小屋(写真)を覗きに行く。なかなかキレイな小屋です。
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8月1日 甲斐駒ヶ岳
3:30 起床。
朝食後トイレを済まし準備にかかる。
5:05 長衛小屋(テント場)を出発。
甲斐駒ヶ岳登山口のある北沢峠へ向かう。
5:16 北沢峠登山道入口に到着(写真)。
入口はトイレの前にある案内板の横にある。道標が欠けていて登山道・遊歩道入口と書かれているだけで、甲斐駒ヶ岳の名前がなくなんども周辺を確かめる。 入口はここだけなので間違いないが、百名山の登山口にしてはちょっと地味で寂しい。
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鬱蒼としたシラビソ林の中を大きく折り返して登り、尾根に乗ると右に折れ、折り返しの急登が続く。 6時頃に二合目(写真)を過ぎるが、さらに急登が続く。
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北岳、間ノ岳、塩見岳、仙丈ヶ岳 |
6:44 双児山南峰山頂に到着(写真上)。
石仏が祀られ、双児山と刻まれている。不動岩ではないのかと下山後調べたら、双児山南峰との記述があった。 少し上がると大展望が広がり、しばし撮影に没頭する。 鳳凰山からアサヨ峰、栗沢山、北岳、間ノ岳、塩見岳、仙丈ヶ岳(写真下)、中央アルプスと一望する。
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6:55 双児山山頂(四合目)に到着(写真上)。小休止。
大きな岩が積み重なった山頂は狭いが、これから向かう駒津峰や甲斐駒ヶ岳(写真下)、鳳凰三山、仙丈ヶ岳、北岳、間ノ岳など展望は良い。
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7:05 双児山山頂(四合目)を出発。
前方に駒津峰と甲斐駒ヶ岳を見ながらハイマツ帯をゆるやかに下る(写真上)。 ほどなくシラビソ林に入るが、岩場を過ぎると再びハイマツ帯になり、石がゴロゴロする道の急登が続く(写真下)。
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7:44 駒津峰山頂に到着(写真右)。小休止。
広々とした山頂からは、双児山以上に展望が良い。 手を伸ばせば届きそうな甲斐駒ヶ岳を始め、鳳凰山、富士山、アサヨ峰、栗沢山、北岳、間ノ岳、塩見岳、仙丈ヶ岳、中央アルプス、御岳山、乗鞍岳、北アルプスと圧巻の大パノラマが広がる(写真下)。
8:00 駒津峰山頂を出発。
岩の稜線から岩峰を越え、登り返すとすぐに六方石に出る。
駒津峰山頂からのパノラマ |
甲斐駒ヶ岳 |
鳳凰山、富士山 |
南駒ヶ岳、空木岳 |
宝剣岳、木曽駒ヶ岳 |
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8:20 六方石(八合目)に到着(写真上)。
少し上がると直登と巻き道の分岐に出る。 岩に赤ペンキで矢印と左に「直」右に「マキ」と書かれている(写真下)。 トレッキングポールを仕舞い、予定通り直登コースに入る。
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登り始めは大きな岩が積み重なった岩場(写真)を直登するが、手掛かりで少し迷う岩もありやや手子摺る。
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上の方は砂礫混じりの岩場を、ややトラバース気味に岩の間を縫うように登るため比較的容易だ(写真)。
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振り返えると、眼下に不動岩から双児山、駒津峰、六方石、さらには直登コースを一望する(写真)。
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最後は今日唯一の高山植物のタカネツメクサに心を癒されながら、岩と砂礫のザレ場をひと登り(写真)で、甲斐駒ヶ岳山頂に飛び出す。
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9:04 甲斐駒ヶ岳山頂に到着(写真上)。小休止。
時間が早いためか、登山者は10人ちょっとと思ったより少ない。 広々とした山頂は大きな岩がゴロゴロしているが、展望は文句なしに良い。 とにかく360度どこを見ても大パノラマが広がり、すでに駒津峰山頂で堪能しているものの、ここからはさらに八ヶ岳(写真中)と北アルプスの全貌(写真下)も一望できて見飽きることがない。
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9:50 甲斐駒ヶ岳山頂を出発。
巻き道を下り始めてすぐの分岐から直進方向の小ピークに上がり、駒ヶ岳神社本宮に向かう(写真)。
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9:56 駒ヶ岳神社本宮に到着(写真)。小休止。
多くの標柱と剣が祀られている。
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9:58 駒ヶ岳神社本宮を出発。
分岐から砂地の道を急下降し、摩利支天への分岐(写真)を左に折れ、ゆるやかな岩場の下りから灌木帯を登り返せば、ほどなく摩利支天山頂に飛び出す。
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甲斐駒ケ岳 |
10:22 摩利支天山頂に到着(写真上)。小休止。
山頂は花崗岩の岩で、何本かの剣とともに摩利支天が祀られている。 甲斐駒ヶ岳の南東側の駒ヶ岳神社本宮直下から切れ落ちた岩場は、これまでと違い人を寄せ付けない険しい姿を見せる。 あまり訪れる登山者がいないようだが、ここは是非訪れ甲斐駒ヶ岳の険しさを感じて欲しい(写真下)。
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10:30 摩利支天山頂を出発。
分岐まで戻り、甲斐駒ヶ岳山腹のザレ場をゆるやかに下る。途中で1本の木が岩の間から生えている(写真)。その生命力に感動する!!
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その先で灌木帯に入り、岩場を越えると六方石(写真)に降り立つ。 登り返して駒津峰に向かう。
11:21 駒津峰山頂に到着。小休止。
11:30 駒津峰山頂を出発。
南側の登山道に入る。ハイマツ帯のガレ場の急下降から次第にシャクナゲやシラビソ林に変わり、しばらくして仙水峠に降り立つ。
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12:18 仙水峠に到着(写真)。小休止。
数人の登山者が休憩を取っている。 石がゴロゴロする峠で、南へ登り返すと栗沢山やアサヨ峰方面になる。
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12:28 仙水峠を出発。
火山の噴火の名残だろうか、左右の斜面を含め一帯に石がゴロゴロしている(写真)。
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樹林帯に入ると10分ほどで仙水小屋(写真)を過ぎ、道は沢へと降りて渓流沿いに堰堤を幾つか越えて下り、鉄の橋を渡れば長衛小屋前に出る。
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13:17 長衛小屋(テント場)に到着(写真)。昼食。
小屋の案内板で3時のバスはないことを確認し、ノンビリと遅めの昼食を取りながら2日間の最高の山行の余韻に浸る。テント場は上下段ともほぼいっぱいになっている。 テントの撤収中、場所を探している登山者に場所を明け渡す。
14:45 長衛小屋(テント場)を出発。
ちょっと早いかなと思いつつ帰路に就く。結果的にこれが幸いで、ギリギリで3時発のバ スに乗ることができた。小屋の案内板では3時はないはずなのに。。。
15:00 北沢峠を出発。
15:55 仙流荘前(南アルプスバスお客様専用駐車場)に到着。
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◎ 仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳で出逢った花たち
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ミヤマダイコンソウ
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トウヤクリンドウ
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ミヤマコゴメグサ
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チシマギキョウ
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ヨツバシオガマ
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チングルマ
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チングルマ
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イワカガミ
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ハクサンイチゲ
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シナノキンバイ
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カラマツソウ
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アオノツガザクラ
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キバナシャクナゲ
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ウサギギク
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ハクサンフウロ
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マルバダケブキ
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ミネウスユキソウ
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コバイケイソウ
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ヤマトリカブト
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タカネツメクサ
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◎ 感想
テント場は小屋も近く、水もテント場内で豊富に得られる。
2日間とも山頂や稜線からの圧倒的な景色、仙丈ヶ岳の高山植物、と最高の山行だった。
唯一の心残りが、仙丈ヶ岳からの下りで道を間違えたことだろうか。また、かなり時間に余裕があったので、大仙丈ヶ岳を往復しても良かったかなと、ちょっと思ったりもするが。。。当初の目的は果たしたので良しとする。
摩利支天はぜひ行って、そこからの甲斐駒ヶ岳を見て欲しい。通常の登山道からは見られない、切り立った岩壁に甲斐駒ヶ岳の荒々しい一面を垣間見れる。
また、岩場を苦にしないのであれば、六方石(八合目)の先の分岐は直登コースを薦める。登り始めでちょっと手子摺るが、上部は全く問題ない。
◎ 日帰り温泉
スーパー銭湯ふろ屋
岡崎インターが近くで、市内の少し東側ながら街中と立地条件が良いながら、平日なのかそれほど混んではいなかった。
人工温泉のラジウム泉でジェットバス、バイブラバス、ドリームバス、イベント湯、水風呂、電気風呂、打たせ湯、サウナ、塩サウナ、ラドン湯 (露天)、寝風呂 (露天)など多彩な入浴が楽しめる。
施設はやや古めだが、キレイで清潔感がある。休憩場所にはマンガコーナーがあるのが珍しい。それもかなり豊富。
これで600円(平日午後)はリーズナブル。ちなみに、土日祝午後は650円。
お気に入りの1箇所になりそう。。。