北岳、間ノ岳、農鳥岳(テント泊)
2022.02.05
北岳 3,192.5m 間ノ岳 3,189.5m 農鳥岳 3,025.9m(テント泊)
◎ 山行情報
山行日 2015年8月11日(火) 晴れ / 12日(水) 晴れ
山頂所在地/山域 山梨県/南アルプス、赤石山脈
アクセス/出発地 車、山梨交通/奈良田駐車場 広河原〜奈良田ゲート
行程詳細 11日 奈良田駐車場(3:30-5:40)→ (南アルプス登山バス)→ 広河原インフォメーションセンター(6:30-6:40)→
広河原山荘(6:47)→ 白根御池分岐(7:08)→ 涸れ沢(8:07-8:12)→ 大樺沢二俣(8:50-9:05)→
お花畑(9:58-10:08)→ 草すべり分岐(10:42)→ 小太郎尾根分岐(11:02-11:12)→
北岳肩ノ小屋(11:49-12:20)→ 両俣分岐(12:34)→ 北岳山頂(12:54-13:20)→ 吊尾根分岐(13:32)→
トラバースルート分岐(13:49)→ 北岳山荘(テント泊)(14:07)
12日 北岳山荘(3:30-5:20)→ 中白根山山頂(5:53-5:58)→ 間ノ岳山頂(6:45-7:10)→ 農鳥小屋(8:02-8:15)→
西農鳥岳山頂(8:55-9:00)→ 農鳥岳山頂(9:30-9:50)→ 大門沢下降点(10:21)→ 大門沢小屋(12:19-13:00)→
吊り橋(14:57)→ 奈良田ゲート(15:24)→ 奈良田駐車場(15:40)
所要時間/距離 11日 行動時間:5時間55分 休憩時間:1時間42分 バス移動時間:50分 合計:8時間27分/7.5km
12日 行動時間:8時間31分 休憩時間:1時間49分 合計:10時間20分/17.5km
服装/装備 長袖山シャツ、半袖シャツ、CW−X、トレッキングパンツ、登山靴、トレッキングポール、テント
GPSログ GPX KML 標高CSV 商用以外であれば自由に利用できます。
広河原〜北岳山荘 |
北岳山荘〜農鳥岳 |
農鳥岳〜奈良田 |
この地図は、国土地理院発行の電子地形図(タイル)を複製 したものです。 無断転載を禁じます。 |
ルート図
◎ 山行記録
11日 奈良田〜広河原〜北岳〜北岳山荘
3:30 奈良田駐車場に到着(写真)。
仮眠。
4:30 起床。
トイレ、準備。駐車場の入口にバス停あり、並び具合を確認しながら準備をする。 5時頃、2〜3人の列ができたのを見て並ぶ。最終的には30人ほどだろうか。 全員乗れないだろうと思っていたが、手慣れた係員の指示で、全員無事乗車。 料金1130円は乗り込むときに支払う。
5:40 奈良田駐車場を出発。
なんとか座れたものの、ひざ上に置いたザックの位置が悪く、右足を不自然に踏ん張るかたちで50 分ほど耐える。こんな場面で足を使うとは。。。
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6:30 広河原インフォメーションセンターに到着(写真)。
靴紐を締めなおし、トイレを済ます。多くの登山者が道路沿いに座って待っているのは、北沢峠行きバスを待っているのだろうか。
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6:40 広河原インフォメーションセンターを出発。
林道先のゲートを抜け、すぐ先で左の脇道を降りる(写真)。
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吊り橋(写真上)を渡って右に折れると広河原山荘前(写真下)に出る。 山荘左から登山道に入り(写真下)、ゆるやかに登って行く。
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白根御池分岐(写真)を直進し、何箇所か渓流を越えながら、沢沿いをゆるやかに登る。 2つ目の渓流越えの上流に北岳山頂を望む。 石だらけの道から、二俣まで1時間の道標の先で広い沢に出る。
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8:07 涸れ沢に到着(写真)。小休止。
岩がゴロゴロした広い沢で、短かい橋が架かっている。
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8:12 涸れ沢を出発。
沢沿いの登りからキオンやオオハナウドなどのお花畑(写真)を過ぎると、前方に北岳の全容が見え(写真)、ほどなく大樺沢二俣に登り着く。
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8:50 大樺沢二俣に到着(写真)。小休止。
お花畑の真ん中の分岐で、簡易トイレがあり、多くの登山者が休憩している。 前方に北岳、背後に鳳凰山が見えている。
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9:05 大樺沢二俣を出発。
前方に北岳を見てオオハナウドやオンタデの群生の間(写真)から樹林帯に入り、ジグザグの急登が続く。 道端に咲くハクサンフウロやイワオオギ、シモツケソウ、タカネナデシコ、ハクサンシャジン、センジュガンピなどを見ながら登って行くと、見通しの良い柵が張られたお花畑に出る。
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9:58 お花畑に到着(写真)。小休止。
2550mあたりだろうか、植生保護の柵が張り巡らされた、なだらかな開けた場所になる。
前方の稜線にはだいぶガスが掛かってきた。
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10:08 お花畑を出発。
マルバダケブキやオオハナウドが目立つ急登(写真)がしばらく続き、ウメバチソウやキタダケトリカブトを見ると、ほどなく草すべり分岐に出る。
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10:42 草すべり分岐に到着(写真)。
白根御池小屋への道を右に見送り、お花畑からハイマツ帯に変わると、尾根上の小太郎尾根分岐に登り着く。
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11:02 小太郎尾根分岐に到着(写真)。小休止。
小広い場所で展望が良さそうだ。ガスの合間に北に小太郎山とその稜線、南に北岳が顔を見せる。 ここまでかなりバテバテで、足にも来ている。
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11:12 小太郎尾根分岐を出発。
かなりペースを落として、短かい急登からP2860を越える。ゆるやかな尾根歩きから岩場(写真)を越え、テント場を過ぎれば、ほどなく北岳肩の小屋に登り着く。
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11:49 北岳肩ノ小屋に到着(写真)。昼食。
多くの登山者が休憩を取っている。 ガスで展望を楽しむこともなく、おにぎり2個を食べる。
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12:20 北岳肩ノ小屋を出発。
小屋の左の岩場から稜線をたどり、両俣分岐(写真)で両俣小屋への道を右に見送る。
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さらに岩場の登りからピークを越え、前方に北岳を見ながら稜線をたどり(写真)、足元にイワベンケイを見るとひと登りで北岳山頂に着く。
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12:54 北岳山頂に到着(写真)。小休止。
広い山頂には多くの登山者が休憩している。残念ながらガスが掛かり展望は全くダメ。
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13:20 北岳山頂を出発。
岩場の合間にトウヤクルリンドウやウサギギク、タカネヤハズハハコなどを見ながら下り、吊尾根分岐(写真)で八本歯のコルへの道を左に見送る。
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その先で左斜面にトウヤクリンドウとミネウスユキソウが目立つお花畑(写真上)、道の脇にトウヤクリンドウやヨツバシオガマを見ながら小ピークに上がり、北岳山荘や中白根山に続く稜線を一望する(写真下)。
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トラバースルート分岐(写真)で再び八本歯のコルへの道を左に見送り、キンロバイやトウヤクリンドウを見ながら稜線を下るとケルンがある。
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さらにP2902を越え、石積みされた道標(写真)を左に降りれば北岳山荘に降り立つ。
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14:07 北岳山荘に到着(写真上)。テント設営。
テント泊(800円)の手続きし、北岳と間ノ岳の山バッジを買う(1000円)。 良さそうな場所はすでに多くのテントが張られ、少し外れた小屋の東側の斜面に設営する(写真下)。 時間を持て余し、ノンビリと過ごす。 5時頃夕食を取り、まだ明るいものの、肌寒くて6時頃からシュラフに潜り込み、7時頃には眠ったようだ。
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15日 北岳山荘〜間ノ岳〜農鳥岳〜奈良田
北岳山荘前からのご来光 |
朝焼けに浮かぶ富士山 |
3:30 起床。
朝食、トイレを済ましてテントを撤収する。
5:00 ご来光
雲がやや多めだが、なんとかご来光(写真上)を迎える。 朝焼けに浮かぶ富士山(写真下)も見られ、大満足。
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5:20 北岳山荘テント場を出発。
稜線に上がると中央アルプスと乗鞍岳、仙丈ヶ岳を一望する。 前方に間ノ岳と中白根山を見ながら稜線をゆるやかに登り(写真)、最初の小ピーク上から振り返れば、北岳と仙丈ヶ岳、その間にわずかながら甲斐駒ヶ岳が山頂を見せる。
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比較的ゆるやかな登りの岩稜帯がしばらく続き、中白根山山頂手前にある肩状の尾根に乗る(写真)と、背後には仙丈ヶ岳や甲斐駒ヶ岳、北岳、鳳凰三山を一望する。
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岩がゴロゴロするゆるやかな道からハイマツ帯に変わり、なだらかな中白根山山頂がドンドン近くなってくる(写真)。
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5:53 中白根山山頂に到着(写真)。小休止。
早い時間にもかかわらず、多くの登山者が休憩している。 ハッキリと姿を見せる富士山や間ノ岳、中央アルプス、乗鞍岳、仙丈ヶ岳、鋸岳、甲斐駒ヶ岳、八ヶ岳、北岳、地蔵岳、観音岳、薬師岳、茅ヶ岳など360度の大パノラマが広がる。
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5:58 中白根山山頂を出発。
間ノ岳山頂を見ながら(写真上)稜線をアップダウンし、ケルン(写真下)をいくつか過ぎると、比較的なだらかな間ノ岳山頂が近くなってくる。
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6:45 間ノ岳山頂に到着(写真右)。小休止。
山頂は広く、一段低くなっている南東側に富士山が見える。 とにかく360度に広がる大パノラマは、時間を忘れさせる。 富士山や農鳥岳、荒川岳、塩見岳、中央アルプス、乗鞍岳、仙丈ヶ岳、鋸岳、甲斐駒ヶ岳、八ヶ岳、北岳、地蔵岳、観音岳、薬師岳、金峰山、甲武信ヶ岳、国師ヶ岳など(写真下)、数え上げたら切りがない。
間ノ岳山頂からのパノラマ |
農鳥岳、荒川岳、塩見岳 |
恵那山 |
越百山、南駒ヶ岳、空木岳 |
宝剣岳、木曽駒ヶ岳、御岳山 |
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7:10 間ノ岳山頂を出発。
一段低くなっている南東側を横切るように富士山に向かって進み(写真)右に折れる。
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前方に農鳥岳や荒川岳、塩見岳を見ながら、ガレた広い稜線をしばらくジグザグに急下降する(写真)。 岩コブの前の分岐で右に三国平への道を見送ると、しばらくして農鳥小屋に降り立つ。
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8:02 農鳥小屋に到着(写真)。小休止。
平屋建ての小さな小屋が幾つも寄り添い、コルにへばり付いている。 山バッジを購入。 さすがにここでは登山者の数もぐっと少ない。
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8:15 農鳥小屋を出発。
ゆるやかに稜線をたどり、短かいジグザグの急登から岩場を越え、再び急登から肩状の稜線に乗る(写真)。 穏やかな稜線が続き、小ピークを越えると、ひと登りで西農鳥岳山頂に着く。
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8:55 西農鳥岳山頂に到着(写真)。小休止。
ここも360度の大パノラマが広がるが、すでに中白根山や間ノ岳で十分堪能しているためか、それほどの感動はない。
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9:00 西農鳥岳山頂を出発。
富士山の真下に見えている農鳥岳山頂を目指す(写真)。岩場を何箇所か越え、ゆるやかに稜線をたどる。
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荒川岳、塩見岳 |
9:30 農鳥岳山頂に到着(写真上)。小休止。
さらに登山者は少なく、山頂には3〜4人が居る程度だ。 岩が重なり合った山頂は広く、展望も文句なし。特に間近に迫る塩見岳(写真下)は迫力がある。
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9:50 農鳥岳山頂を出発。
10分足らずで道標に従って稜線を左に外し、山腹をゆるやかに下って行く(写真)。途中の岩場の合間にオトギリソウが咲いている。
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途中ハイマツ帯で雷鳥(写真)を見かける。ひとを恐れることもなく、登山道を歩いてハイマツ帯に入って行った。 そこからわずかで黄色い鉄塔の立つ大門沢下降点に着く。
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10:21 大門沢下降点に到着(写真)。
広いコルで、直進は広河内岳方面になる。 左に折れハイマツ帯のジグザグの急下降から石ゴロの灌木帯を抜けると、岩がゴロゴロした場所をジグザグに急下降する。
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途中で唯一の花タカネコウリンカを見つけた。 左に深い沢が見えるとゆるみ、沢に架かる丸太橋(写真)を幾つか渡り、しばらくして大門沢小屋に出る。
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12:19 大門沢小屋に到着(写真)。昼食。
バイトだろうか、高校生と思われる3人が小屋番をしている。 ベンチでは数人の登山者が昼食を取っている。
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13:00 大門沢小屋を出発。
小屋の横から沢に降りる。 最初は渓流沿いの岩場が続き、丸太橋(写真)で渡り返しながら下って行く。沢を高巻くような道から沢を離れると、急斜面のトラバース道が続いた後、雑木林のゆるやかな下りとなる。
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吊り橋(写真)を渡り取水施設の先で、工事迂回路をたどり、再び吊り橋(森山橋)を渡ると林道に飛び出す。すぐ横に登山者休憩場がある。
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25分ほど林道を歩き、大門沢ゲートの先で奈良田第一発電所バス停のある南アルプス公園線に行き当たって(写真)右折し、鉄橋を渡ればほどなく奈良田駐車場に着く。
15:40 奈良田駐車場に到着。
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◎ 北岳、間ノ岳、農鳥で出逢った花たち
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ハクサンフウロ、イワオウギ
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シモツケソウ
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タカネナデシコ
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ハクサンシャジン
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センジュガンピ
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ウメバチソウ
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キタダケトリカブト
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イワベンケイ
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ウサギギク
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タカネヤハズハハコ
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ヨツバシオガマ
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トウヤクリンドウ
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キンロバイ
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オトギリソウ
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チングルマ
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タカネコウリンカ
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◎ 感想
さすがに人気の北岳・間ノ岳はコースも明確で、登山者も多く迷うところも危険なところもない。間ノ岳から先は登山者もグッと少なくなるが、それでも当たり前だが登山道は明確で迷うことはない。ただし、奈良田へはなかなかのロングコースなので、それなりの覚悟と注意が必要だ。
1日目は高度を上げるにつれガスり気味になり、あまり展望に恵まれなかったが、大樺沢二俣を中心に多くの高山植物に出会えた。
2日目は雲は多めながら展望に影響はなく、大パノラマを堪能しながらの3000m級の稜線歩きを堪能した。
さらに、雷鳥に出会うという嬉しいおまけもあった。
間ノ岳でLTEが入ったのには驚いた。調べると、北岳肩ノ小屋から間ノ岳間は圏内、広河原までは圏外のようだ。さすがDoCoMo!?
大門沢の下りは長くて疲れた。それでも10時間20分は早い方だろうか。。。自己満足。。。