鳥海山

鳥海山 2,236m

 山行情報

山行日       2010年8月20日(金) 快晴

山頂所在地/山域  山形県/東北 出羽山地

アクセス/出発地  車/鉾立登山口駐車場 象潟口から往復

行程詳細      鉾立登山口駐車場(6:50-7:05)→ 象潟口(7:07)→ 鉾立展望台(7:13-7:18)→ 賽の河原(8:10-8:22)→
          御浜(御浜神社)(8:57-)→ 御田ヶ原(9:20)→ (八丁坂)→ 七五三掛(9:53-10:01)→
          外輪・千蛇谷分岐(10:14)→ (外輪山コース)→ 文殊岳山頂(10:36-10:44)→ 伏拝岳山頂(11:08-11:13)→
          百宅口分岐(11:38)→ 七高山山頂(11:45-12:15)→ 新山山頂(12:46-12:56)→ 大物忌神社(13:15-13:35)→
          (千蛇谷コース)→ 外輪・千蛇谷分岐(14:33)→ 七五三掛(14:39-14:45)→ (八丁坂)→
          御浜(御浜神社)(15:20-15:25)→ 賽の河原(15:48-15:53)→ 象潟口(16:38)→ 鉾立登山口駐車場(16:40)

所要時間      行動時間:7時間41分 休憩時間:1時間54分 合計:9時間35分


 山行記録

6:50 鉾立登山口駐車場に到着。

遊佐町方面から鳥海ブルーラインを走り、鉾立直前で一方通行の三差路となり、左に進むと道路の左側に登山者専用の駐車場がある。っが、そこには1台しか駐車していないため、分岐を右に入り鉾立ビジターセンター前の大駐車場に停める。案の定すでに多くの登山者のものと思われる車が停まっていて、準備や出発して行く者も見られる。
ここは観光者用の駐車場のため、トイレや売店(この時間では営業していないが)もある。

7:05 鉾立登山口駐車場を出発。

鉾立ビジターセンター前を通り車道をわずかに進むと案内板のある登山口に着く。

7:07 象潟口に到着。

右には登山者カードを提出する小屋もある。
コンクリートの階段を上がり、舗装路をゆるやかに登り背後を振り返ると、近くに駐車場遠くに日本海が見える。さらにゆるやかに登れば、ほどなく左に一段高くなった展望台が現れる。

7:13 鉾立展望台に到着。撮影。

この時間だと逆光になるが、急峻な渓谷の向こうに鳥海山の全体が見えている。

7:18 鉾立展望台を出発。

白糸の滝の標柱(滝も逆光でハッキリと見られなかった)を過ぎると舗装路が終わり、岩を砕いて敷き詰めた石畳が続く。渓谷際を歩いている内は尾根上とは気付きにくいが、道は概ね尾根上に続き、渓谷を離れると明確になる。道は徐々に尾根の左から沢へと降りて行き、人工的ではない石がゴロゴロする広い平坦な場所に着く。

8:10 賽の河原に到着。撮影。

周囲は草地にで、疎らながらニッコウキスゲやチングルマ、イワショウブ、ミヤマリンドウなどが見られる。

ハクサンイチゲ
ハクサンフウロ
雄大な鳥海山を背に記念撮影

8:22 賽の河原を出発。

少し進むとイワイチョウとチングルマの群生があり、立ち止まって撮影後笹原の中の石畳を登って行く。道がトラバース気味になり傾斜がゆるむと、左手一面の笹原の中に稲倉岳が浮かび、その向こうには日本海の水平線が横たわる。やがて行く手の稜線上に鳥居と建物が見え、ほどなく御浜(御浜神社)に着く。

8:57 御浜(御浜神社)に到着。

神社の先は岩がゴロゴロした平坦地になっていて、多くの登山者が休憩し、南側斜面の下には空の青を映した鳥海湖が見える。
いったん短く下り、前方に鳥海山山頂部を見ながら、ハクサンイチゲ(写真上)やハクサンフウロ(写真中上)、ミツバヒヨドリの咲くゆるやかな斜面を登り、広い平坦地に着く。

9:20 御田ヶ原に到着。小休止。

進行方向(東)には雄大な鳥海山横たわり(写真中下)、周囲の草地にはハクサンイチゲなども見られる。

9:28 御田ヶ原を出発。

八丁坂と名付けられた道をゆるやかに下り終えると、鳥海湖空の道と合流し、稜線を右へと回り込むように登る。石や岩がゴロゴロする沢沿いの道をたどれば、ほどなく平坦地に着く。

9:53 七五三掛に到着。小休止。

左手はすぐに断崖絶壁で、鳥海山の新山を展望できる。次々と登山者が到着し、一息入れてから、これから先の本格的な登りに向かって行く。

10:01 七五三掛を出発。

100mほど岩場を登ると鉄パイプのハシゴのところが分岐になっていて、右の外輪方面に道を取る。岩場を急登した後、ハイマツ帯をゆるやかに登る。
左下の千蛇谷にはところどころに残雪が残り、谷沿いに続く登山道を登る登山者が点々と見えている。

10:36 文殊岳山頂に到着。小休止。

石がゴロゴロしたなだらかな山頂には、文字が消えかけた標柱があり、東には鳥海山山頂の全容、西にはたどってきた稜線と鳥海湖が一望できる。

10:44 文殊岳山頂を出発。

途中のコブを右から回り込む以外は、切れ落ちた千蛇谷側に沿って登り道は続く。鉄のハシゴを越えなおも登って行くと、右に湯ノ台道を登る登山者が見え、ほどなく合流点でもある伏拝岳山頂に着く。

11:08 伏拝岳山頂に到着。小休止。

休憩している登山者につられて休憩を取ったが、ピークとしてはすぐ先の祠のあるところになるのだろう。
ここから始めて赤い屋根の大物忌神社が見える。

11:13 伏拝岳を出発。

草地が少なくなり、溶岩の露出が多くなる。
ハシゴの架かる岩場を下り、今度はハシゴを2本登る。左下に神社を見ながら進むと、行者岳のピークを見逃したらしく百宅口の標柱に行き当たる。

11:38 百宅口に到着。

行者岳は500m手前とある。やはり見逃してしまった。頂上分岐を左に見送ればほどなく七高山山頂に着く。

11:45 七高山山頂に到着。昼食。

360度の展望が得られるが、特に西側に対峙する新山が見応えある。

12:15 七高山山頂を出発。

頂上分岐を右に下る。高度感はそれほどでもないが、足場が崩れやすく注意しながら下る。要所には鎖が張られているが、下りではそれほど必要でもないだろう。
最底部まで下り終えると、目印も何もないため、とりあえず真っ直ぐ登る。少し登ると神社方面からの道に出合い、正面のクズ岩に付けられた矢印に従って登って行く。次第に岩場の連続となり、胎内くぐりをやり過ごし、さらに登れば神社側からの道と合流し新山の頂上に跳び出す。

新山山頂

12:46 新山山頂に到着(写真下)。小休止。

数人で一杯になりそうなくらい狭い山頂からは、外輪山を一望できる。

12:56 新山山頂を出発。

胎内くぐりまで戻り、くぐってから右に見える神社へと続く岩の割れ目に向かう。眼下に神社の屋根を見ながら、矢印に従って岩場を下る。下り終えた草地にはホソバイワベンケイやチョウカイフスマが見られた。

13:15 大物忌神社に到着。小休止。

500円でオレンジジュースを買うが、冷えていなくてガッカリする。
ここにはバイオトイレ(有料)が整備されている。

13:35 大物忌神社を出発。

岩場を下り、外輪から見た斜面の道をひたすら下る。途中にはハクサンシャジンやミヤマアキノキリンソウが見られる。雪渓を渡って外輪山側の斜面を登れば、ほどなくハシゴのある分岐に出て往路を下る。

14:33 外輪・千蛇谷分岐に到着。

14:39 七五三掛に到着。小休止。

14:45 七五三掛を出発。

15:20 御浜(御浜神社)に到着。小休止。

15:25 御浜(御浜神社)を出発。

15:48 賽の河原に到着。小休止。

15:53 賽の河原を出発。

16:38 象潟口に到着。

16:40 鉾立登山口駐車場に到着。


 感想

長丁場になるとは覚悟していたが、行程は9.5Hほどで最長ということでもなく余力もあった。
思ったほど花が見られず、時期としてはちょっと遅かったかも知れない。
七五三掛までは整備された石畳が続き、危険な場所や迷うところもない。外輪コースもそれほど危険はないが、七高山から新山に向かう下りは注意が必要だ。特に下に登山者が要る場合は落石には十分注意したい。新山は岩場の連続だが、矢印に従って行けば問題はない。
景色も行程の変化も楽しめる山行だった。