塩見岳、小河内岳(テント泊)

塩見岳 3,052m 小河内岳 2,802m(テント泊)

 山行情報

山行日       2009年9月20日(日) 快晴 / 21日(月) 快晴

山頂所在地/山域  長野県・静岡県/南アルプス 赤石山脈

アクセス/出発地  車/鳥倉駐車場 鳥倉登山口から往復

行程詳細      20日 鳥倉駐車場(3:00-5:40)→ 鳥倉登山口(6:25)→ 豊口山鞍部(7:23)→ 塩川・鳥倉ルート合流点(8:29-8:40)→
              三伏峠小屋(9:07-10:07)→ 三伏峠分岐(10:10)→ 水場分岐(10:14)→ 烏帽子岳山頂(11:00-11:20)→
              前小河内岳山頂(12:00-12:15)→ 小河内岳山頂(12:55-13:17)→ 前小河内岳山頂(13:53-14:00)→
              烏帽子岳山頂(14:33-14:40)→ 水場(15:13-15:20)→ 三伏峠分岐(15:32)→
              三伏峠小屋テント場(テント泊)(15:35)
          21日 三伏峠小屋テント場(4:30-6:10
)→ 三伏峠分岐(6:13)→ 三伏山山頂(6:19-6:25)→ 本谷山山頂(7:10-7:20)→
              塩見新道分岐(8:35)→ 塩見小屋(8:50-8:55)→ 塩見岳西峰山頂(10:00-10:10)→
              塩見岳東峰山頂(10:13-10:23)→ 塩見岳西峰山頂(10:25)→ 塩見小屋(11:07-11:15)→
              本谷山山頂(12:30-12:35)→ 三伏山山頂(13:14)→ 三伏峠小屋テント場(14:30-14:44)→
              豊口山鞍部(15:27-15:32)→ 鳥倉登山口(16:10)→ 鳥倉駐車場(16:44)

所要時間      20日 行動時間:7時間26分 休憩時間:2時間29分 合計:9時間55分
          21日 行動時間:9時間21分 休憩時間:1時間13分 合計:10時間34分


 山行記録

20日 鳥倉登山口〜三伏峠小屋テント場〜烏帽子岳〜小河内岳〜三伏峠小屋テント場

3:00 鳥倉駐車場に到着。

満天の星明りの中で空きスペースを探すが、駐車場はすでに満車状態で路肩に1台分空いた場所に駐車する。

3:20 仮眠。

5:00 起床。

5:40 鳥倉駐車場を出発。

駐車場の奥のゲートを抜け、先に続いている鳥倉林道を進む。

6:25 鳥倉登山口に到着。

明るい植林帯の中の下草の生い茂る斜面を登り、25分ほどで尾根に乗る。すぐに道は尾根を外し、トラバースして豊口山と2248ピークとのコルに向かう。豊口山コルの道標には「三伏峠まで約2Km、約2時間」とある。
シラビソの尾根を急登し、2248ピークの直下で北に巻いて反対側のコルに着く。ここからも道は尾根を外して進み、間もなく「鳥倉登山口から三伏峠まで5/10」の道標を見て、小さなアップダウンを繰り返しながらゆるやかに登って行く。
「三伏峠まで約1Km、約1時間」の道標を過ぎてから何度も桟道を渡るものの、急登はなく休憩を取ることもなく快調に登って行く。

8:29 塩川・鳥倉ルート合流点に到着。小休止。

「三伏峠まで500m」、「三伏峠小屋まで30分」となっている。先に休憩していた登山者と二言三言会話を交わす。

8:40 塩川・鳥倉ルート合流点を出発。

右に道を取り、シラビソ林の中をジグザグに急登する。15分ほどで北東側に視界が開け、仙丈ケ岳や北岳、本谷山、塩見岳を一望できる。
その後小さなジグザグの急登がゆるむと、前方に小屋が見え左から回り込むように正面に出る。

9:07 三伏峠小屋に到着。テント設営。

手続きをして(幕営料:600円+トイレ使用料:100円)、登山道から離れた場所を選びテントの設営をする。

10:07 三伏峠小屋(テント場)を出発。

すぐ先の三伏峠分岐で右の小河内岳・荒川岳に向う(左は本谷山・塩見岳)。ゆるやかに下って行くと5分足らずで水場への分岐を左に見て、右へとお花畑の保護柵の間を登って行く。すぐに南側が断崖になった尾根上に飛び出し左へと尾根通しに進む。
ピークを1つ越え小河内岳が見えるコルに降りると、そのまま尾根下を進み再び尾根上に飛び出す。烏帽子岳から前小河内岳、小河内岳と延びる稜線、その間に見える富士山を見ながらハイマツ帯を急登する。

烏帽子岳山頂からの塩見岳
烏帽子岳山頂からの富士山

11:00 烏帽子岳山頂に到着。小休止。

塩川登山口分岐で出会った登山者が一人で休憩していた。
標柱やケルンの積まれた山頂はそれほど広くはないが、360度の展望が開ける。近くは三伏山から本谷山、塩見岳(写真上)、蝙蝠岳と延びる稜線、前小河内岳から小河内岳へと延びる稜線、遠くには中央アルプスと富士山(写真中)の大パノラマが広がる。

11:20 烏帽子岳山頂を出発。

足元がザレ気味のハイマツ帯を尾根伝いに急下降し、右側が崩壊したコルに降り立つ。ゆるやかな登り返しから、山頂を思わせる大きなピークを3つ越える。

12:00 前小河内岳山頂に到着。小休止。

ゴロ石の目立つ山頂は狭く、三角点だけで標識はない。
展望は言うまでもないが、ここでは富士山の右に愛鷹連山が見られる。また、中央アルプスが近くハッキリ見えるのは気のせいか?

12:15 前小河内岳山頂を出発。

下り始めはガレた尾根を急下降し、途中で少しゆるむもののコル付近ではより以上の急下降となる。コルからはゆるやかな登り返しだが、背丈以上のハイマツと色付いたナナカマドが覆い被さりうるさい。
2つのピークを北西側に巻いた後、ゴロ石の目立つ道を急登し、小河内避難小屋への道を左に見送りひと登りで山頂に飛び出す。

小河内岳山頂

12:55 小河内岳山頂に到着(写真下)。昼食。

標柱のある山頂は広く、東側の20mほど下がった広い尾根上に避難小屋がある。展望はもちろん360度だ。

13:17 小河内岳山頂を出発。

13:53 前小河内岳山頂に到着。小休止。

14:00 前小河内岳山頂を出発。

14:33 烏帽子岳山頂に到着。小休止。

14:40 烏帽子岳山頂を出発。

15:13 水場に到着。水補給。

夏場専用の水場ということで、大きな2つのタンクにポンプで汲み上げている。

15:20 水場を出発。

15:35 三伏峠小屋(テント場)に到着。テント泊。

テント場はほぼいっぱいになっていた。一休み後夕食(カレーライス、味噌汁、コーヒー)を取り、シュラフにもぐりラジオを聴く。
夜明け前にトイレに起きると満天の星空だった。今日も天気は良さそうだと、思いつつもう一眠りする。

 

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21日 三伏峠小屋テント場〜塩見岳西峰〜塩見岳東峰〜三伏峠小屋テント場〜鳥倉登山口

4:30 起床。

明け切らず薄暗い中朝食の準備をし、5時頃朝食を取る。トイレを済ませ、出発の準備をする。

6:10 三伏峠小屋(テント場)を出発。

すでにほとんどの登山者は出発し、閑散としている中出発する。三伏峠分岐を左の本谷山・塩見岳方面に道を取り、シラビソ林を抜けハイマツ帯を登って行く。昨日ヘロヘロになった足がウソのように回復し快調だ。

6:19 三伏山山頂に到着。撮影休憩。

地形図では小ピークとしか描かれてないクズ岩のゴロゴロした狭い山頂だが、他の山頂に負けず劣らずの展望が得られる。
水平に日差しを受ける山々、逆光の中にシルエットを見せる塩見岳など早朝特有の景色が広がる。

6:25 三伏山山頂を出発。

下り始めのハイマツ帯を抜けシャクナゲなどの潅木の中をゆるやかに下って行く。2498のコルで長袖を脱ぎ登りに備える。
短い急登からしばらくゆるやかな登りが続き、小刻みにジグザグを切って登る。ゆるやかな登りが続き、シラビソ林から潅木に変わると、突然前方が開ける。

7:10 本谷山山頂に到着。小休止。

狭い山頂に5〜6人が休憩していたが、すぐに塩見岳方面へ出発し独りになった。
中央アルプスなどが見られる北側以外は、若干潅木がうるさい。

7:20 本谷山山頂を出発。

2608と次の明確なピークを越えると、シラビソ林のゆるやかな広い尾根に変わる。権右衛門山とのコル(2512辺り)で尾根を外し、尾根の南側のシラビソ林の中をゆるやかに高度を上げながらトラバースする。
涸れた沢を横切ると南東に方向を変え、ジグザグに急登し尾根に飛び出し左へ尾根を辿る。
塩見新道分岐で三峰川林道への道を左に見送ると、潅木からハイマツ帯に変わり北側の展望が得られる場所がある。中央アルプスや仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳などの展望が広がる。
ハイマツ帯の急登が続き、傾斜がゆるむと前方に塩見小屋が見えてくる。

8:50 塩見小屋に到着。小休止。

小ぢんまりとした小屋が塩見岳と天狗岩を後ろに従えて建っている。

8:55 塩見小屋を出発。

天狗岩へと続く稜線を見ながらハイマツ帯を下り、コルからは左に仙丈ヶ岳や甲斐駒ヶ岳、間の岳、農鳥岳、右に昨日歩いた烏帽子岳、前小河内岳、小河内岳を見ながら急登する。左に天狗岩を仰ぎながらの岩場は傾斜はあるものの、ルートはハッキリしていて手掛かりも多く難しくない。
岩場の最高点では塩見岳のコルのザレ場から山頂直下の切り立った岩場まで全容が見て取れる。コルに降り立ち見上げると岩場がオーバーハングして見えるが、実際にはそれほど難しくはない。

塩見岳西峰から東峰を望む
塩見岳東峰から西峰を望む

10:00 塩見岳西峰に到着(写真上)。小休止。

岩場の山頂はそれほど広くはないが、展望は文句なしだ。仙丈ヶ岳や甲斐駒ヶ岳、間の岳、農鳥岳、富士山、蝙蝠岳、塩見岳東峰、烏帽子岳、前小河内岳、小河内岳とすべてが詰め込まれた大パノラマが広がる。

10:10 塩見岳西峰を出発。

10:13 塩見岳東峰に到着(写真下)。小休止。

狭い山頂に岩が積み重なった狭いところに標柱がある。
言うまでもない大パノラマが広がる。時間に余裕があればノンビリと景色を見ながら昼食を取りたいところだ。

10:23 塩見岳東峰を出発。

11:07 塩見小屋に到着。小休止。

11:15 塩見小屋を出発。

12:30 本谷山に到着。小休止。

12:35 本谷山を出発。

13:22 三伏峠小屋(テント場)に到着。昼食。

もうほとんどのテントが撤収されている。昼食の準備をしながらテントの撤収を始める。

14:30 三伏峠小屋(テント場)を出発。

15:27 豊口山鞍部に到着。小休止。

15:32 豊口山鞍部を出発。

16:10 鳥倉登山口に到着。

16:44 鳥倉駐車場に到着。


 感想

とにかくどのピークからでも大パノラマが広がり、感動・感嘆の連続だ。登山道も嫌になるほどの急登や危険な場所もなく、岩場も三点支持さえ守れば何も難しくはない。
2日目の塩見岳への往復での時間と体力を心配して臨んだが、思ったより快調にいけた。逆に1日目の小河内岳往復のほうを甘く見過ぎていたようだ。復路では完全にバテバテで、はたして2日目は大丈夫なんだろうかと思うほどだった。