赤岳 2,899.4m 阿弥陀岳 2,805m 横岳 2,830m 硫黄岳 2,760m(テント泊)
◎ 山行情報
山行日 2006年9月22日(金) 曇り / 23日(土) 晴れ
山頂所在地/山域 長野県/八ヶ岳連峰
アクセス/出発地 車/赤岳山荘駐車場から周回
行程詳細 22日 赤岳山荘駐車場(7:35-8:05)→ 美濃戸(8:10)→ (南沢)→ 休憩地点(9:10-9:15)→
休憩地点(9:45-9:55)→ 行者小屋(10:35-11:10)→ 阿弥陀岳分岐(11:20)→ 中岳のコル(12:03-12:08)→
阿弥陀岳山頂(12:40-13:00)→ 中岳のコル(13:23-13:30)→ 中岳山頂(13:47-14:00)→
文三郎尾根分岐(14:20-14:30)→ 阿弥陀岳分岐(14:55)→ 行者小屋テント場(テント泊)(15:05)
23日 行者小屋テント場(4:30-7:00)→ 阿弥陀岳分岐(7:10)→ 文三郎尾根分岐(8:10-8:15)→
キレット分岐(8:28)→ 竜頭峰分岐(8:48)→ 赤岳山頂(8:55-9:15)→ 赤岳天望荘(9:45-9:55)→
地藏の頭(9:57)→ 横岳山頂(11:20-11:30)→ 硫黄岳山荘(12:02-12:07)→ 硫黄岳山頂(12:32-13:30)→
赤岩ノ頭(13:43)→ 赤岳鉱泉(14:32-14:42)→ (北沢)→ 堰堤広場(15:30-15:40)→ 美濃戸(16:08)→
赤岳山荘駐車場(16:13)
所要時間 22日 行動時間:5時間15分 休憩時間:1時間45分 合計:7時間
23日 行動時間:7時間35分 休憩時間:1時間38分 合計:9時間13分
◎ 山行記録
22日 赤岳山荘駐車場〜行者小屋〜阿弥陀岳〜行者小屋テント場
7:35 赤岳山荘駐車場に到着。
ウィークディのため?シーズン的にはややピークを過ぎているため?思ったよりも車は少なめの10台ほどだ。赤岳山荘に出向いて駐車料金2日分、2,000円を支払う。腹ごしらえとトイレを済まして準備にかかる。
8:05 赤岳山荘駐車場を出発。
駐車場を出て左に進み橋を渡り、美濃戸山荘の前を過ぎるとすぐに大きな案内板がある美濃戸に着く。ここから南沢と林道を道なりに進む北沢に別れる。右の南沢の指導標に従い国有林に入る。
道なりに進むが、いつの間にか北沢の林道に下り立ち、おやっと思う。先行の人が引き返してきて違うことを確信する。
途中から踏み跡の不明瞭な分岐を左に入り、しばらく進むと道がはっきりしてきた。それにしても一度歩いた道なのに。。。やはりツアーだと付いて行くだけなんだなと実感する。
渓流に架かる橋を何度か渡り、しばらくは渓流沿いをゆるやかに上る。岩の露出があるものの、高低差は余りなく、比較的歩きやすい。
9:10 休憩地点に到着。小休止。
行者小屋までは明確な休憩場所はないため、適当な場所で休憩を取る。登山道の右側が開けて見通せる場所を選ぶ。
9:15 休憩地点を出発。
すぐに渓流を渡るが、すぐに渡り返すと岩の上に祠がある。その後も何度か渓流を渡るうちに、涸れ沢となっている。
9:45 休憩地点に到着。小休止。
左に大きな岩がそそり立つ沢の中で、6月のツアーのときも休憩した場所だ。あのときはクルマユリが咲いていたが、今日はその面影もない。
空は雲が厚くなり、今しも雨になりそうな怪しい雰囲気だ。風もジッとしていると冷たさを感じる。
9:55 休憩地点を出発。
しばらく行くと広い河原に出る。
空を見上げると西の空には青空も見えるので、天気の大きな崩れはなさそうだ。
この河原には足跡が付いていたため、それに沿ってしばらく歩いたが、どうも6月には通っていないことに気がつき適当な頃を見計らって雑木林に入る。すぐ近くを正式な登山道が延びていた。途中分岐を右に取りしばらく進むと突然前方が開け、行者小屋の前に飛び出す。
10:35 行者小屋に到着。テント設営。
すでに何人もの登山者が休憩していた。小屋を取り囲む阿弥陀岳、赤岳、横岳はガスの中で見ることはできないが、その山容に圧倒される。
テント場の使用料金1000円を支払、設営にかかる。空いていて2張が張られているだけで、山よりの上段部を選ぶ。石ころがほとんどなく快適に過ごせそうだ。
11:10 行者小屋テント場を出発。
テント場の奥から阿弥陀岳を目指す。いったん沢に入り、ゆるやかに上る。
10分足らずで文三郎道との分岐を左に見送り右に進む。入れ違いに文三郎道からは団体さんが下ってきた。すぐにシラビソ林に入り、しばらくは急斜面をジグザグに上る。
2578ピークを右に見る頃、背後には横岳がガスの切れ間に顔を見せる。さらに高度を上げると、阿弥陀岳から中岳、赤岳、横岳さらには小同心、大同心から硫黄岳が連なる。ジグザグが終わる頃前方にコルに立つ分岐の指導標が十字架のように見える。一直線にコルに延びる道を進む。
12:03 中岳のコルに到着。小休止。
左には中岳へとゆるやかな道が、右の阿弥陀岳には鉄の梯に続く急峻な岩場が待ち受ける。
12:08 中岳のコルを出発。
ガレ場から鉄梯子に取り付く。その上から急な岩場が続くが、見下ろすとさっきのコルが真下に見えて高度感がある。岩場が終わると再びガレ場の道が続き歩き難い。
阿弥陀岳山頂 |
12:40 阿弥陀岳山頂に到着(写真)。昼食。
誰もいない山頂は広々として展望も良いはずなのだが、ガスってあまり良くない。
13:00 阿弥陀岳山頂を出発。
上りに比べたら高度に対する恐怖感も消え、スイスイと下る。
13:23 中岳のコルに到着。小休止。
13:30 中岳のコルを出発。
眼前には中岳への尾根道がゆるやかに続いている。左の眼下には樹林帯の中にポッカリと行者小屋が浮かんでいる。中岳手前のピークを越え中岳に向かう。すぐそこだ。
13:47 中岳山頂に到着。小休止。
残念ながら赤岳の山頂はガスが掛かり気味だが、コルから中腹の岩場に延びるジグザグの登山道がその気にさせる。っが、今日はその登山道の途中までなのだ。
14:00 中岳山頂を出発。
赤岳を眼前に急下りから、コルを過ぎ中岳から見えていたジグザグ道を上る。
14:20 文三郎尾根分岐に到着。小休止。
14:30 文三郎尾根分岐を出発。
ザレ気味の急下りが行者小屋まで続いている。ところどころに掛けられている鉄梯子が疲れた足に堪える。
15:05 行者小屋テント場に到着。テント泊。
16時30分頃夕食を取る。あらためて阿弥陀岳からガスの薄くなった赤岳、横岳、と小同心、大同心をじっくりと眺めて見る。紅葉にはまだ少し早いようだが、赤岳と言われる所以か山肌が赤いため紅葉と見紛うばかりである。
夕食が終わると何もすることがなくなり、ラジオを聴きながら20時頃眠りにつく。
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23日 行者小屋テント場〜赤岳〜横岳〜硫黄岳〜赤岳山荘駐車場
4:30 起床。
朝食、トイレ、洗顔と済まし、出発予定の7時までノンビリとくつろぐ。次第に登山者の姿が見えなくなってくる。
7:00 行者小屋テント場を出発。
阿弥陀岳分岐を左に進む。途中で長袖を脱ぎ急登に備える。やはり鉄梯は苦しい。足と相談しながら意識してノンビリと上る。
8:10 文三郎尾根分岐に到着。小休止。
赤岳から次々と登山者が下りて来て、中岳方面に向かう。その中に昨日文三郎道の途中で出合った外人さんに出合う。日本語が上手いところをみると長年日本に住んでいるのだろう。
8:15 文三郎尾根分岐を出発。
しばらくジグザグを上った後岩場が連続する。昨日経験した阿弥陀岳の岩場から比べればどうと言うこともない。キレット分岐の先で左へ比較的ゆるやかな上りの岩場が続く。
稜線上の竜頭峰分岐を左へ進み、やがて眼前に山頂小屋が見えてきて左に巻くように進むと山頂である。
赤岳山頂 |
8:55 赤岳山頂に到着(写真上)。小休止。
赤岳神社の祠が祀られている山頂は、狭い岩場であるが、展望は最高である。まさに360度の絶景を堪能できる。20人ほどの団体がすぐに下山したため2,3人だけとなりノンビリと山頂からの展望を満喫する。
9:15 赤岳山頂を出発。
山頂小屋のある北峰から、ほとんど真下に見える赤岳天望荘に向かって下って行く。その先には横岳、硫黄岳、天狗岳、さらには蓼科の山々が見えている。
かなりの傾斜に足元は砂礫混じりで滑りやすそうに見えたが、小さなジグザグが切られていたり岩が足掛かりとなって案外歩きやすい。いや、結構速いペースで下ることができる。要所には鎖も張られていて、見た目ほどの危険感はない。
9:45 赤岳天望荘に到着。小休止。
山頂小屋もそうだが、登山者が出払ってしまった後はヒッソリとしてなんとも寂しい。
9:55 赤岳天望荘を出発。
すぐに地蔵尾根分岐を過ぎ稜線上をゆるやかに下って行くが、岩場の鉄梯子の辺りから岩場の上りが続く。横岳までは幾つかのピークがあり、日ノ岳、鉾岳、石尊峰、三叉峰と呼ばれているようだ。残念ながら各ピークには道標はなく事前に調べておかないと知る術はない。
横岳山頂 |
11:20 横岳山頂に到着(写真中)。小休止。
赤岳が岩の塊なら、ここは岩が重なりあったような山頂になっている。眼下には小同心、少し硫黄岳寄りに大同心が突き出している。
11:30 横岳山頂を出発。
しばらく鎖場の急下りが続き、大同心を左に見る頃ガレ場のゆるやかな下りとなる。
12:02 硫黄岳山荘に到着。小休止。
右手には季節の頃ならばさぞかしと思われるような広大なお花畑が広がる。ここがコマクサの群生地なのだろうか。
12:07 硫黄岳山荘を出発。
最初はゆるやかなガレ場の上りだが、次第に大小の石がゴロゴロとした道となりところどころに巨大なケルンが積まれている。
硫黄岳山頂 |
12:32 硫黄岳山頂に到着(写真下)。昼食。
石を敷き詰めたような広大な山頂からは360度の展望が得られ、北側に大きく口を開ける火口は大自然の驚異を物語っている。何十人もの登山者が思い思いに休んでいるが、それでも場所取りに苦労はない。
結構強い日差しを避けるためケルンでできた日影にザックを置く。天狗岳を一望できる。
13:30 硫黄岳山頂を出発。
山頂が広大なためなるほどこれで霧が出たら下山口を探すのに一苦労だろうと思える。短い岩場からガレタ尾根道を下る。
13:43 赤岩ノ頭に到着。
なぜか何本もの指導標が立っている。右はオーレン小屋方面。
浮き石と岩の露出した登山道が続くシラビソ林の中をジグザグに下って行く。次第にガスが掛かり始めシラビソ林と相まって雰囲気が出る。
隠れピークを越えさらに下ると渓流の音が聞こえ始め、まもなく渓流を渡る。鬱蒼としたシラビソ林が続き突然赤岳鉱泉に出る。
14:32 赤岳鉱泉に到着。小休止。
14:42 赤岳鉱泉を出発。
テント場を左に下る。北沢沿いに渓流を何度か渡り返しながら、途中で増水時の巻道を左に見送りゆるやかに下る。水が赤いのは赤岳の土壌のせいか。霧が木の葉に溜まり時々落ちてくる。
木の階段を2つ過ぎると右に砂防ダムが見えて、その方向に下りて行く。すぐに、左からの巻道と合流し橋を渡ると林道に出る。
15:30 堰堤広場に到着。小休止。
15:40 堰堤広場を出発。
16:13 赤岳山荘駐車場に到着。
◎ 感想
先々週の鳳凰三山と同じで、初日はガスり気味であったが、2日目はほぼ快晴で展望も最高であった。
季節がら高山植物はほとんど見られなかったのは、やや残念だったがぜいたくは言えないだろう。来年の初夏に期待しよう。