五老峰

五老峰(ごろうぼう)1,618.9m

 山行情報

山行日       2020年12月19日(土) 晴れ

山頂所在地/山域  山梨県/甲信越 天子山地

アクセス/出発地  車/下部リバーサイドパークから周回

行程詳細      下部リバーサイドパーク(6:45-7:10)→ 尾根取付(7:17)→ P1116(9:11-9:15)→ 五老峰山頂(10:34-10:45)→
          大ガレの頭(11:59-12:26)→ 桑木山山頂(13:30-13:38)→ P1190(14:10)→ 登山道分岐(14:46)→
          身延町常葉方面分岐(14:59)→ P719(15:22)→ 下部リバーサイドパーク(16:16)

所要時間/距離   行動時間:8時間16分 休憩時間:50分 合計:9時間6分/15.6km

服装/装備     ソフトジャケット、長袖山シャツ、半袖シャツ、トレッキングタイツ、トレッキングパンツ、登山靴

GPSログ      GPX  KML  標高CSV    商用以外であれば自由に利用できます。

   この地図は、国土地理院発行の電子地形図(タイル)を複製したものです。
   無断転載を禁じます。

ルート図      


 山行記録

6:45 下部リバーサイドパークに到着。

広い駐車場で、50台ほどは停められそう。奥に年季の入ったトイレと自販機がある。
何台も駐車しているが、登山者の車はなさそうな感じ。。。
朝食にパン1個。

7:10 下部リバーサイドパークを出発。

温泉橋を渡り右折し、70mほどで下部温泉会館前をUターン気味に左の脇道に入る(写真)。
しもべ病院の前を通り、右の未舗装の林道に入る。左カーブの先に道標と建物がある。

7:17 尾根取付に到着(写真)。

その道標と建物の間の尾根に取り付く。
何となく踏み跡らしき形跡はあるが、かなり不明瞭だ。

いきなりの急登で、尾根を真っ直ぐ登って行く(写真)。良く見れば土留めの階段の形跡がわずかに見て取れる。
左に森林浴の森の道標が見えるあたりで、暑くてソフトジャケットを脱ぐ。
たまにピンクテープや木に赤いペイントが付けられているが、基本尾根通しなので迷うようなことはなさそうだ。

次第に倒木や枯れ枝が散乱して歩き難くなるが(写真上)、巨木の倒木(写真下)あたりでゆるみ、小ピークを越える。

しばし休足のゆるやかな道が続き、林道のような広い道(写真)に出るが、次第に尾根を外れそうになるため、適当なところで尾根に乗り返す。

しばらくして先ほどの広い道が右から合わさるが、すぐに右に逸れて行くため、離れて尾根に乗る(写真)。いったい何処に延びているのだろうか?

間伐された木が放置されて歩き難いヒノキ林(写真)を急登する。

再び広い道が右から合わさると、正面は張り巡らされたフェンスに阻まれる。少し左に移動すると、フェンスは尾根に沿って上に延びているため(写真)、それに沿って登り2箇所目のフェンスの切れ目を右に入る。

ヒノキの植林地のようで、背の低い若木(写真)の中を登るが、葉が当たって歩き難く、枯れ葉や枝が襟首に入って気持ちが悪い。

再び右からフェンスが延びてくるが、尾根を外しそうになったところで、都合よく切れ目(写真)があり入る。

冬枯れの木立の合間に五老峰山頂が見えた(写真)。傾斜は少しゆるみ歩きやすそうに思えたが、意外とザレ気味でグリップが効き難い。

次第に大きな岩が目立つようになり、避けながらの急登になる。
さらにはゴロ石と落ち葉と枯れ枝が散乱する急尾根に変わり、ルートがどうのこうのよりも歩きやすい所を選んで登るしかなくなる(写真)。このゴロ石が五老峰の謂れなのだろうか。

9:11 P1116に到着。小休止。

特に何かある訳でもないが、出発から2時間経過したので一息入れる。

9:15 P1116を出発。

ますます傾斜を強める急登に加え、枯れ葉の下がザレ気味で、木や岩に掴まりながら身体を引き上げる。そんな悪戦苦闘が30分ほど続き、岩壁(写真)に行き当たり右に回り込む。

その裏の岩場も右に回り込むと、ロープが張られ右側が崩壊気味の場所に出る(写真)。足場は枯れ葉とザレ場でかなり不安定。張られたロープに掴まりながら急登する。足を滑らせたら一巻の終わりだろう!!

無事通過して岩場に行き当たり(写真上)左から上がると、細いなだらかな尾根(写真下)に乗る。

すぐに広い尾根の急登から細いゆるやかな尾根と過ぎ、岩場(写真)を越え五老峰山頂に着く。

10:34 五老峰山頂に到着(写真上、下)。小休止。

山頂標識が1本の木3枚付けられている(写真下)。これを見て初めて読み方が「ごろうぼう」と知る(写真下)。その下に三角点がある。
狭くて展望はない。少し長めの休憩を取る。
ここまで3時間25分。全行程の1/3ほど、暗くなる前に下山できるのか不安になる。

10:45 五老峰山頂を出発。

穏やかな稜線が続くが、潅木が煩くて歩き難い。鞍部を過ぎてもしばらくはゆるやかな稜線が続く。
細い尾根から岩混じりの急登が続き、大ガレを思わせる右が崩壊気味の尾根(写真)を過ぎる。

岩と根っ子と倒木のミックス(写真)を過ぎると、山頂一角のゆるやかな稜線から地形図のP1904に着く。

11:59 大ガレの頭に到着(写真上)。昼食。

期待した山頂を示すようなものが何もないので、南西側のピークへ移動してみると、山頂標識とピンクテープがあった(写真中)。
林に囲まれながらも、日当たりが良いのでここで昼食を取る。
南東方向の枝陰に富士山(写真下)と毛無山が見られた。反対の東側にも山並みが何となく見えているが、判然としない。
毛無山へはここから南東に下る。

12:26 大ガレの頭を出発。

下りでちょっと足を踏ん張ったとき、まず右太股が攣った。少し収まると今度は左太股が攣る。ともにすぐに収まったものの、股を持ち上げたり、強く踏ん張ると再発しそうなので、慎重に歩を進める。
10分ほどでP1764を越える。何とか足は持ちそうな感じだ。
やたらと倒木が目立ち(写真)、越えたり避けたりで、下りでもペースが上がらない。

新しい熊の爪痕(写真)を見付ける。今日じゃないことを祈り先に進む。

伐採木の目立つ急下降を過ぎた標高1500mあたりで、前方の枝陰に桑木山(写真)が見えた。
その後GPSを確認しながら方向を修正して下って行く。広い稜線では方向を定め難い。
稜線伝いにたどったため(それで正解なのだが)、いつの間にか桑木山の南西の小ピークに上がっていた。いったん鞍部に降り、登りやすそうなところから登り返す。

13:30 桑木山山頂に到着。小休止。

山頂は倒木などで大荒れで、最初は何処が山頂なのか分らなかったが、ピンクテープを見付け、周りを見回すと木の上のほうに小さな標識(写真上)を見付けた。
がしかし、「武山」(写真中)と書かれている。桑木山ではないのか!?これ以外標識はないし、標高はあっている。どうなっているんだろう?
三角点(写真下)もあった。

13:38 桑木山山頂を出発。

稜線に戻り広いゆるやかな尾根を下るが、方向を定め難くGPSを小まめに確認する。
露岩と枯れ葉のミックスの急下降が終わると、なだらかで歩きやすくなり、ややペースが上がる。
北向きにたどっていた稜線から左の木立の向こうに見える西向きの尾根に乗り換える(写真)。
しばらくしてP1190を越え、細い尾根の下りが続く。

14:46 登山道分岐に到着(写真)。

道標などはない。明確な道(地形図の破線でしょう!?)が尾根下に延びるが、尾根に向かう踏み跡から尾根に乗る。
ピークを越え、ゆるやかに下って行く。

14:59 身延町常葉方面分岐に到着(写真)。

右のフェンス沿いに下ると常葉方面だろう。
左からも踏み跡が合わさる。登山道分岐で分けた道だと思う。

この先はゆるやかで歩きやすいだろうと思ったら、倒木や枯れ枝の散乱(写真)でその期待は裏切られた。

左へゆるやかにカーブ(写真)した先の鞍部で尾根に上がり、P719に向かう予定だったが、かなりの傾斜で取り付く場所が良く分らない。少しウロウロしても埒が明かずに、思い切って急斜面に取り付いた。足が心配だったが何とか持ってくれた。
急斜面は短く、すぐにゆるやかな尾根からP719に着く。

15:22 P719に到着(写真)。

倒木が横たわるだけで何もない。

五老峰

南西方向の尾根に乗り、狭まってくると左に登頂してきた五老峰とP1116(写真)が見えた。

醍醐山、南アルプス前衛

青いネットのフェンス沿いになると、右に先月登頂した西山、醍醐山、1012年に登頂した富士見山、その奥に布引山、笊ヶ岳、偃松尾山など南アルプス前衛の山並み(写真)が見えている。

しばらくして蕨の群生地(写真上)から鉄塔(写真下)の右を通り、踏み跡の不明瞭でかなり急な尾根を下って行く。

再びフェンス沿い(写真上)から鞍部の切り通しのような道に降り立つ(写真下)。

左へすぐで特別養護老人ホームの駐車場手前に降り立つ(写真)。振り返ってみても道標の類いはなく、こっちから登ろうとすると、ちょっと見付けるのに苦労しそうだ。
5分ほど林道を下り、県道415号線を左折、「しもべ黄金の足湯」の看板を右に入り温泉橋を渡れば、下部リバーサイドパークの駐車場だ。

16:16 下部リバーサイドパークに到着(写真)。


 感想

地形図から急登が続くのは分っていたが、これほどにハードな山行になるとは思ってもいなかった。
大ガレの頭からの下りでちょっと踏ん張っただけで足が攣ってしまった。記憶にないほど何年か振り。すぐ回復したものの、しばらくは慎重に歩を進めた。急登・激急登の連続に加えて、滑りやすいザレ気味の路面、倒木を跨いだり避けたり、歩き難い枯れ枝や深く積もった落ち葉で足の負担が大きかったこと、さらに大ガレの頭での昼食で、足に疲労物質が溜まってしまったのかも知れない。言い訳にしか聞こえないが。。。?

山頂以外全行程で道標は皆無で、基本尾根通しだが、ルートファインドをしながらの山行になる。
大ガレの頭まではひたすら尾根をたどれば問題ない。
大ガレの頭からの下り基調では尾根の方向を定め難く、ルートを外れそうになる場所が何箇所もあり、小まめにGPSで現在地と方向を確認した。また、P719への取付が分り難く、ウロウロしてしまった。
ピンクテープなどの目印もあまり当てにできないので、GPS必携だ。
全体に倒木や枯れ枝が散乱していて、かなり歩き難い。また、落ち葉が深くて路面を読めない場所があり、かなりの注意が必要だ。
尾根取付から大ガレの頭までは、概ね急登or激急登が続く。しかも、ザレ気味の場所、上記の倒木や枯れ枝、深い落ち葉などでかなり足に堪えた。
大ガレの頭から車道に降りるまでは、短いながら木や根に掴まらないと滑り落ちそうな、激急下降が何箇所かある。また、尾根の方向を定め難い場所もあるので、小まめな確認が必要だ。

展望はほとんど望めず、山歩きを楽しむルートだと思う。それでも思いがけず、大ガレの頭で枝の陰に富士山が見られたり(この時期ならでは)、下山時には登頂してきた五老峰、先月登った醍醐山、南アルプス前衛の笊ヶ岳や布引山などが見られた。

毛無山の往復も考えていたが、五老峰到着時に時間も体力もギリギリで諦めた。何度も立っている山なので、それほどの執着はなかったし。。。

ヤマレコの下記の記録を参考にしました。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1042586.html
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-286536.html