那須岳、朝日岳、三本槍岳

那須岳 1,915m 朝日岳 1,896m 三本槍岳 1,916.9m

 山行情報

山行日       2009年7月11日(土) 曇り時々晴れのち小雨

山頂所在地/山域  栃木県/東北 奥羽山脈

アクセス/出発地  車/峠の茶屋駐車場 那須岳登山口から周回

行程詳細      峠の茶屋駐車場(6:25-6:55)→ 那須岳登山口(6:58)→ 峰の茶屋跡避難小屋(7:38)→ 茶臼岳山頂(8:15-8:25)→
          ロープウェイ山頂駅分岐(8:55)→ 牛ケ首(9:15-9:20)→ 日の出平(9:35)→ 南月山山頂(10:00-10:10)→
          牛ケ首(11:03)→ 峰の茶屋跡避難小屋(11:29)→ 朝日岳の肩(12:04)→ 朝日岳山頂(12:11-12:27)→
          熊見曽根(13:08)→ 三本槍岳山頂(13:30-13:50)→ 清水平(14:23)→ 朝日岳の肩(14:48-15:00)→
          峰の茶屋跡避難小屋(15:25)→ 峠の茶屋駐車場(15:55)

所要時間      行動時間:7時間47分 休憩時間:1時間13分 合計:9時間


 山行記録

6:25 峠の茶屋駐車場に到着。

那須高原道路終点の那須岳ロープウェイ山麓駅からさらに車道を登り詰めて行くと、広い駐車場に行き着く

6:55 峠の茶屋駐車場を出発。

駐車場奥の石段を上がり、右に進むと那須岳登山口がある。

6:58 那須岳登山口に到着。

古びた木の鳥居をくぐると、丸太止めの階段が続き、登山道脇にはラジロヨウラクやウラジロナナカマドが咲く。
那須岳からの広い尾根に乗るとゴロ岩の登山道となり、正面に山頂部がガスに隠れた茶臼岳、右手に朝日岳から鬼面山への稜線が雄大に広がる。時折ガスが流されて草木のない茶臼岳の山頂部が姿を見せる。
道は茶臼岳の山腹をトラバース気味にゆるやかに登るにしたがって、茶臼岳と鞍部に立つ避難小屋、剣ヶ峰、朝日岳が一望できるようになる。

7:38 峰の茶屋跡避難小屋に到着。

ここはベンチやテーブルが設置され、牛ケ首と茶臼岳山頂の分岐点になっている。右は朝日岳や三本槍岳方面、左が茶臼岳方面になる。
砂礫の尾根道を茶臼岳山頂方面に進むとすぐに、小ピーク(岩山)と茶臼岳山頂の間をすり抜けて行く。右側にはところどころで噴煙が上がり那須岳が活火山であることをあらためて知らされる。
岩に付けられた目印を追いながら茶臼岳の山腹を北から東へとトラバース気味にゆるやかに登って行くと、やがて「お釜周回 那須山頂」の道標が現れる。すぐに火口の淵に辿り着き右回りにお釜を周回する。生憎と山頂は全体に薄くガスが掛かり、今一つ展望が良くない。

茶臼岳山頂

8:15 茶臼岳山頂に到着(写真上)。小休止。

那須岳神社の祠はあるが、標識がなくここが山頂かどうか迷う。しかし、お釜を見回してもここが最高点のようなので、半信半疑で休憩を取る。
風が吹き抜け半袖でジッとしているとやや肌寒い。

8:25 茶臼岳山頂を出発。

ところどころで噴気孔の暖かい空気を感じながら火口を巡り、峠の茶屋への分岐を見送り東南に急下降する。間もなく眼下にロープウェイ山頂駅が見えてくると、尾根も明確になってくる。なおも砂礫の道を急下降して行くと、ロープウェイの始発で上がってきたと思われる登山者の一団が登ってくる。

8:55 ロープウェイ山頂駅分岐に到着。

道標のある分岐を西に向かう。茶臼岳の山腹をゆるやかにアップダウンを繰り返して行くと、前方には南月山へと延びる稜線が広がってくる。
殺生石分岐を左に見送りゆるやかにひと登りすると茶臼岳と日の出平との鞍部に着く。

9:15 牛ヶ首に到着。小休止。

ベンチやテーブルがあり展望も良い。ガスの切れ間には砂礫の斜面から繋がる茶臼岳の最高地点が天然の要塞のように見え、山腹ではいたる所から噴煙が上がり、上昇してガスト一体化している。
打って変わってこれから向かう南側には鮮やかな緑の稜線が続いている。まさにここは天国と地獄の境目のようだ。峰の茶屋跡避難小屋方面からとロープウェイ方面からの登山者や観光客で今日一番の賑わいを見せる場所になっている。

9:20 牛ヶ首を出発。

前方はガスが掛かり見通しは余り良くないが、途中短いロープ場はあるものの、概ねおだやかな尾根道が続く。
1786ピークの日の出平はなだらかな丘陵地といった感じの分岐だ。右に沼原方面道を取り、いったん潅木の中をゆるやかに下る。再び砂礫の目立つ道が続き、2つの小ピークを巻いて進み山頂直下をひと登りする。

10:00 南月山山頂に到着。小休止。

ウラジロヨウラク
ツバメオモト

山頂は潅木に囲まれて狭く、ベンチと看板があるだけとやや寂しい。だが、潅木の先に南月山神社の石碑と祠があり、白笹山と黒尾谷岳への分岐を示す道標と山頂の標識が整備されている。茶臼岳の展望が良いとのことだが、今日は生憎と西側の山腹から山頂に掛けてガスっている。

10:10 南月山山頂を出発。

来るときに確認しておいた花を撮影しながら往路を戻る。ウラジロタデとカラマツソウ、ウラジロヨウラク(写真中上)などが目立つが、シモツケソウやハクサンオミナエシ、ウスユキソウ、ツバメオモト(写真中中)、シャクナゲ(時期外れか)なども見られ、じっくりとカメラに収める。
茶臼岳は変わらずガスり気味だが、西側の山腹から立ち上る噴煙は活火山の証明だ。

11:03 牛ヶ首に到着。小休止。

雨がポツリポツリときたが、カッパを着るほどではない。

11:08 牛ヶ首を出発。

茶臼岳西側の山腹を巻く道を下るとすぐに三斗小屋の分岐があり、その右手では噴煙が立ち上っている。さらに3,4分ほど先にある大規模な噴煙を過ぎ、小さなアップダウンを繰り返して北側の尾根に乗る。山頂への分岐を右に見送り、峰の茶屋跡避難小屋へと下り、眼前にある剣ヶ峰さえもガスで見えない中、東側の巻道に入る。
剣ヶ峰のコルを過ぎると雨がやや強まり上だけカッパを着る。岩稜の道から鎖の張られた痩せ尾根、西側が切れ落ちた岩場を鎖に掴まりながらトラバースする。

12:04 朝日岳の肩に到着。

何故か多くの登山者が休憩している。後でわかるが、朝日岳山頂よりは遙かに広く、ベンチもあり、今日のような天気の時はここの方が快適のようだ。
ガスの中を右へ岩礫の登山道をひと登りする。

朝日岳山頂

12:11 朝日岳山頂に到着(写真中下)。小休止。

小さな鳥居があるだけで、標識らしい形跡があるだけだ。完全にガスに囲まれ展望は全くないが、晴れていれば茶臼岳が大きく見えるはずだ。

12:27 朝日岳山頂を出発。

朝日岳の肩を直進し三本槍岳方面に向かう。
岩礫に覆われた登山道を進みピークを1つ越え、次のピークで隠居倉への分岐を左に見送る。1900のピークを越え潅木の生い茂る丸太止めの階段を下り切ると、木道の敷かれた清水平に至る。ゆるやかな登りで北温泉への分岐を右に見送り、シャクナゲの目立つ尾根道を登って行く。

雨に煙る三本槍岳山頂

13:30 三本槍岳山頂に到着(写真下)。昼食。

この雨の中、思いがけず10人ほどの登山者が休憩していた。雨は止みそうにないため、下もカッパを着てからオニギリだけの昼食を取る。

13:50 三本槍岳山頂を出発。

往路を戻る。

14:48 朝日岳の肩に到着。小休止。

あれほど居た登山者は誰もいない。

15:00 朝日岳の肩を出発。

15:25 峰の茶屋跡避難小屋に到着。

15:55 峠の茶屋駐車場に到着。


 感想

朝からのガスはとうとう小雨模様になってしまい、スッキリとした展望が得られなかったが、それでもガスの合間に茶臼岳の雄大さを垣間見ることはできた。
観光登山に近い前半の茶臼岳から南月山、かなり足元が危うい後半の剣ヶ峰から朝日岳、三本槍岳と変化のある山行が楽しめる。
花の百名山でもあり、展望とともにいろんな花も楽しめる。